受動態の勘違い
ゆる言語学ラジオを聞きながら、英語の受動態についてコメントしようとしていたら自分がずっと間違えて覚えていることに気づいた。
間違えていたこと
He gave Mario a chocolate.
このような文があったとする。He が主語、目的語1(与格)が Mario、目的語2(対格)が a chocolate で、意味は「彼はMarioにチョコレートを与えた」という意味になる。いわゆる第4文型に分類されるSVOOの文型である。
この文の受動態を考えたとき、日本語で考えると
①Marioは彼からチョコレートを与えられた
②チョコレートは彼からMarioに与えられた
の2通りが考えられる。
勘違いしていたのは、「①の文は英語には存在しない」ということである。最初の文は He gave a chocolate to Mario. と書き換えることができるが、この場合の「○○に」に該当する部分を主語にはできないと思い込んでいた。いつからかはわからない。実際は①、②の両方とも問題なく英訳することができる。
①Mario was given a chocolate by him.
②A chocolate was given to Mario by him.
なぜかこの①の文の a chocolate の位置がとても気持ち悪く、前置詞もないのに我が物顔でいることが受け入れられていなかった。しかしこの文は確かに英語に存在するし、存在を疑っていたのは自分だけだった。
なぜ間違えて覚えていたのか
いつから間違えていたのかもわからないが、もしかしたらイタリア語には存在しておらず、それと混同してしまっているのかもしれないと思い確認してみた。
イタリア語にも間違いなく存在していた。
(元の文)Lui ha dato un cioccolato a Mario.
(受動態①)Mario è stato dato un cioccolato da lui.
(受動態②)Un cioccolato è stato dato a Mario da lui.
間違っていたのはやはり自分だった。
じゃあほんとになんで間違って覚えていたの?
これについては、正直わからない。英語学習を一番頑張っていた大学受験期は、文法書Forestの該当ページ数がわかるくらいまで読み込んでいたので読み飛ばしていたとは思えない。イタリア語の勉強も大学でそれなりにやっていたし、英語はもう一度実践的に6年近くやっていたのに今の今まで気づく機会がなかった。
今回たまたま念のため確認しようと思って調べてみたので判明したことだが、こんなことはまだまだいっぱいあるのだと思う。
このエントリを最後まで読んで頂いた方には全く学びがなくて申し訳ない。年を取ると自分の経験、知識に胡坐をかいて、「もしかしたら自分は間違っているかもしれない」と考えにくくなる。勇気をもって調べてみたら意外と間違っていることって多いのかも。それに気づくのが学びだし、学びの伸びしろこそが若いってことなのかも。学ぶことをやめて老いていくなら、これから一生懸命勉強しますかね。
含蓄のある言葉ができたところで、今日の学びとして終わります。