SoD, 第7章、オープニング
<ちょっと長いので、便宜上いっぺんに訳す>
コーラズは打倒された。そして彼女とともに最後まで残っていたサレヴォクの影響力も消えた。君の養父であるゴライオンは立派に仇を討たれたのだ。君の半兄の陰謀を挫くのに協力した仲間たちは、君の旧友のイモエンを除いて、君のもとを離れて自分たちの生活へと帰って行った。君はキャンドルキープを去って以来初めて、君の人生の予想外の転変についてしみじみ考える時間を持った。
バルダーズ・ゲートの大公たちから手厚くもてなされながらも、君はある不安に悩まされていた。否応なく耳に入って来る、サレヴォクと同じ闇の血が君に流れているという噂や囁き。君があの半兄を殺したのは都市によかれと思ったからではない、彼の地位と力とを我がものにするためなのだとほのめかす者さえいた。しかし、今のところ君を悩ませる声は目下の心配を抱えた、延々と増え続ける人々の波によってかき消されていた。
来る日ごとに、ケイラー・アージェントの十字軍に家を追われた難民たちが都門に押し寄せた。多くの者がそのシャイニング・レディの威光を、また全ての者が彼女に従う者らの暴威について語った。
コーラズを倒してから十日後のこと、君は大公宮殿内の自室で眠ろうとしながら思い惑っていた。ケイラーの十字軍はバルダーズ・ゲートにこの先どんな影響をもたらすのだろう?その答えが目前に迫っているのに君は気づいていなかった…