バック・トゥ・イムーラー
「そこの人間さん! 今年はイム暦何年なのだね!?」
「は……?」
出会い頭に妙な質問をした私を、人間さんは物珍しそうに見つめてきた。
彼の視線はまず私の頭部、正確には猫耳に向かい、次に臀部、正確には腰から伸びた尻尾へ向かう。
のらきゃっとタイプを初めて目にする人間さん特有の眼差しだ。
「お嬢ちゃん、その耳と尻尾は……?」
「いいから質問に答えてくれたまえ。今はイム暦で言うと何年だね?」
「ああ、いや……そもそもイム暦って何だい? 西暦なら2024年だけど」
「おっと、そ