好みの問題なのだろうか。(ネガ寄りだと思います)

私の中の黄金のレガシー、全体的に「キャラクター描写の不満足」が一番強くて、暁のメンバーの行動や言動がズレてるっていう印象を受けるのもそうなんですが、新キャラであるウクラマトたち側も描写が薄すぎて実態がよくわからないのがかなり強いです。

前回も言った通り、確かに「うっすらそういうことかも?」というのはあるけど決定打がないのもそうなんですが、私の中での一番の不満足は、「家族の温度感や関係性がわからない」だと思います。

引っかかりの大きい部分としてはウクラマト達の仲ですね。
ゾラージャに対して「王位につけちゃいけない」とウクラマトやコーナは思ったかもしれないけど、そういう考え方になったまでの過程がないのと、この兄弟の仲が本気でよくわからないんですよね。
ゾラージャは死に絶える前にウクラマトを「ラマチ」とは呼んでいたと思うんですが、じゃあ昔は仲よかったってことだとは思うんですよ。家族間の愛称だってたしか言っていた記憶がありますので。
ならゾラージャとウクラマトは「ラマチ」って呼べる程度の仲。少なくとも昔はそう呼べてたと仮定したんですが…

そうすると即位式の時にゾラージャが居なくてもウクラマトが心配する素振りすらなかったの変じゃないですか?

だってこの段階ではまだ敵だとは確定してないし、侵略も知らないはず。ならいないことは理解しても、多少「大丈夫かな?」と心配くらいはするのが家族なのでは…?なんていうか、ゾラージャに対して理解がなさすぎるというか、家族っていう割には冷たすぎない?なのに別の誰かに対しては情が深そうに見えるセリフは言ってるんですよ。敵対してたキャラクターに対しても割と好意的。だからチグハグでキャラクター像がよくわからない、と感じてしまってると思います。
また、ウクラマトとコーナに対してはグルージャジャも気にしてそうな発言はちらほら見受けられるんですけど、ゾラージャに対してそういうものが見えないんですよね。かと思えば襲撃時に「父親の責任」とか言い出す。このセリフ見た時に「ゾラージャに対して父親としてのセリフあったっけ?」と首を捻りました。
こういう父親と息子の不仲って、普通の物語は「うまくいかないけど気にかけてるんだよ」という感じの描写が入ってるパターンが大抵です。なんなら不仲になってしまった原因くらいは描写してるかなと思います。お父さんは息子を気にかけてるけど、成長するにつれてどう接すればいいのか悩んでいて、おっかなびっくり距離を確認しながら接するせいで息子は勘違いして「お父さんは僕がキライなんだ」みたいな拗れがあるっていうのが王道でしょうか。

ただ今回のグルージャジャとゾラージャに関しては本当に親子の描写がなさすぎて、急にあの時「父親として」とか言い出したから余計にわからない。親子ではあるけど繋がりとか動機とか思いとかが双方わからない。父親コンプレックスとか双頭コンプレックスとかは感じるけど、家族間の関係性、温度感が見えない。だからなんとも感情が読めず、非常に難しさを感じます。

9月8日追記
英語版ではグルージャジャ死ぬ間際にどうもゾラージャに対して何かしら言ってたようです。その一言欲しかった

また、グルージャの方も同じですね。
なんであんなにゾラージャを慕っていたのか。捨てられたというのを感じてるのに無垢な愛情ってことなんでしょうか…。でも正直名前しか知らない父親みたいだからなんか違うような…。
ゾラージャもなんでグルージャを作ろうと思ったのか謎です。もしかしたら事故でできちゃったのかもしれないけど、現実じゃなくてストーリーなんだし、出るってことは何かしらの背景があるのでは、と思います。あと奥さんが徹底して出てこないのでクローンではないかとの憶測が流れていますが、クローンだとしたら余計に作った理由がわからないですね…。グルージャジャからなんで自分がそういう扱いを受けたか知りたかったから?とか考えてみましたが、どういう扱いを過去に受けていたかもわからないので動機がわからない。多分自分が受けた父親からの扱い(実際にはゾラージャが感じたグルージャジャからの扱いかもしれない)をトレースしてるような気がするんですが、確信が持てるような設定は本文中で語られてないのでうーん…わからない、となります。

7.3でキャラクターの掘り下げをしますというのはあまりに遅いと私は感じますが、その短い尺の中で「もしかしたら」という気持ちもあります。
どうかその「もしかしたら」を起こしてほしいなあと思います。

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