大工と営業の二刀流とその先の世界

かくかくしかじかで、大工さんの仕事を辞めなければいけないかと悩んでいたが。
大工さんは週に4日、残りの日で営業の仕事をフリーランスで始める方向に。
大工と営業の二刀流で、何とか大工さんも続けられそうだ。

本当は、もう少し大工さんとして技術を身に付けられるまでは、大工さん一本で専念したかったんだけど。
でも、大工さんとして一人前になったら、自分で現場を持てば工期に追われて営業どころじゃないだろう。そう考えると、今のタイミングが二刀流を始めるには一番いい時期だったのかもしれない。

大工と営業の二刀流は成り立つのか?
まあ、そこはやってみないと分からない。
かつてサラリーマン営業マンとして第一線で活躍していた頃と今ではいろいろ違う。昔のように上手く行くとは限らない。
まあ、何事もチャレンジだ。

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僕の理想は一昔前の大工さんスタイルで、実際に大工工事をしてもらう人と直接打ち合わせてお家を作ってもらうっていうのが良いんじゃないかなと思っている。
家の知識もあいまいで、具体的に現場でどんな工事がされているかも分からない営業マンと打ち合わせて家を作るよりも、家を作ることを愛している大工さんと直接打ち合わせてお家を作る。
そういうのがロマンがあるんじゃないかなと思っている。

僕はそう思ってるけど、世間の人はどう思ってるんだろう?

もちろん、ハウスメーカーの営業マンだって頑張っている。
だけど、頑張る方向は、良い家を作るための努力というより、いかに安定して契約を撮り続けられるかの努力が多い。
そういうのって、どうなんだろう?

とはいえ、確かに腕の良い営業マンは、段取りなんかも良いから、銀行との住宅ローンの段取りや登記の手配など、引き渡しまで安心して任せられることが多い。
そういう安心っていう意味では、確かにハウスメーカーの営業マンっていうのは良い。

ただ、本質的に大事なものって、家を建てるまでの安心じゃなくて、建てたあとのその家での暮らしの豊かさじゃないかと思う。
そう考えると、やっぱり家の専門家に頼むのが良いと思うのだ。営業の専門家ではなくて。

僕はそう考えているんだけど、世間一般ではどうなんだろう。

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とはいえ、自分もサラリーマン営業時代には、大工仕事のことなんて分からなかった。
今も電気工事のことなんかは分からない。
CADもロクに使えない。まあ、CADは使えばすぐに覚えるだろうけど。
全部が分かるようになるっていうのは無理がある。
実際、一昔前の大工さんだって、感覚的だったり、教えてもらったやり方なんかが師匠によって
違ったりもしたから、地震に対しての強さなんかについてはバラバラだったわけだけど。構造計算なんかは基本的にしない方が多くて、地震でよく倒壊した。

そうやって考えると、やはりある程度の分業ってのは必要なんだろう。

どの業界でもそうだけど、自分のフィールドの専門性だけじゃなく、隣のところまではある程度分かるとかっていうのが大事になってくる時代なのかもしれない。

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お客さんと打ち合わせて基本プランを自分で立ち上げて、自分で大工として組み上げる。
まあ、ロマンはある。
そういうのが好きと言ってくれるお客さんもいるだろう。

問題があるとしたら、五年後、大工として技術を身に付けたとき、独立するとなると、営業との二刀流だと工期の問題が出てくる。
つまり、現実的に考えると、大工さんとして生きていくなら、二刀流には限界があるんじゃないかということ。

まあ、それはそれで、その時考えれば良いか。
そこまで行ったところで見える世界もあるだろう。

少なくとも家の仕事をする上で、営業的なスキルだけじゃなくて大工のスキルもあった方が幅は広い。
逆に大工のスキルだけじゃなくて、お客さんと打ち合わせて良い家を考えるスキルがあるのもやはり良いことだろう。

二刀流は大変な気もするけれど、営業については元一流なので、まあ、何とか上手く行って、新しい世界が見えるようになるんじゃなかろうか。

まあ、そんなこんな。

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