山の行と里の行
一つの考え方として、「行者は山の行と里の行をバランス良くするのが良い」と聞いたことがあります。
ここで言う山の行とは、山で大自然や神仏と繋がり、それによって磨かれていくこと。
また、ここで言う里の行とは、山の行で得たものを里の人々に伝えること。
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今日は御注文頂いている祈りの包丁の製作を進めていました。
それで、今日の仕事が終わってから家に帰る時に、ふと気付いたんですよね。
今まで自分にとって、山に行ったり、聖地に行ったりして神仏と繋がることが山の行で、
御注文頂いている祈りの包丁や刀剣や法具を生み出すことは里の行だと思っていました。
ところが、先程、はたと気づいたのです。
包丁であれ、刀剣であれ、法具であれ、
靈威あるものを生み出すことの私にとっての意味合いは、里の行ではなく、山の行なのです。
山に行くことも聖地に行くことも
靈威あるものを生み出すということとワンセットで山の行であり、
ということはつまり、バランスを取っていたつもりで全然バランスは取れていなかったのです。
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そう考えると、今このタイミングで、もみほぐし施術を始めることになった理由も自ずと浮かび上がってきます。
もみほぐし施術はまさに里の行そのものです。
そんなわけで、山の行で伝わって来たものをもみほぐし施術を通して多くの方々にお伝えできればと思っております。