光啓

宝剣鍛冶 光啓こうけい

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最近の記事

戸隠山御礼詣り登拝その2と、仕事の受け入れ方針変更について

本日も戸隠山に登って来ました。 今日も様々な対話があり、充実していました。 その中の一つとして、少し前から"境界線"というテーマが来ていたのですが、今日戸隠山にいる時に考えがまとまったので書かせて頂きます。 ーーーーーーー "境界線"というテーマは主に仕事において、 受注製作と道場見学について受け入れ方をどのように決めるかのはなしです。 今後は、受注製作と道場見学について下記のような方針に変更いたします。 ーーーーーーー 《受注製作について》 これまでは、価格

    • 戸隠山御礼詣り登拝

      得度前日、8月31日の夕方、縦に伸びる2本の虹を見ました。 車を停めて虹を眺めていると次第に空の様子も変わって来ました。 空と雲全体が虹のような見たこともない美しさに暫し見惚れていました。 ビジュアルが美しいだけでなく、そこにあったエネルギーは、 まさに極楽浄土のように感じられました。 それが極楽浄土であるなら、 極楽浄土は それはそれは美しく恍惚とした場。 そこにいる者は、そこで何かをするというより、 極楽浄土そのものとして在ることになる。 そんな風に感じられま

      • 得度受戒

        昨日、令和六年九月一日、 かねてより修験道や法螺貝を教えて頂いておりました宮下覚詮師に師僧となって頂き、 金峯山修験本宗 総本山 金峯山寺にて得度いたしました。 これまで様々につながってまいりました御縁全てに感謝しております。 光啓(こうけい) という法名を本山より賜りました。 これから、宝剣鍛冶 光啓として益々精進いたします。

        • 拝啓 この世界さんへ

          拝啓 この世界さんへ 私はとても良い御縁、良いお客さんに恵まれていて、とても感謝しています。 そして神仏との御縁もどんどんつながり、深まり、広がっていて、心より感謝しています。 ただ、ひとつお伝えしたいことがあって、この手紙を書いています。 ーーーーーーー 私は刀鍛冶を辞めます。 誤解のないように書きますが、刀剣を生み出すことをやめるわけではありません。 これからは宝剣鍛冶として生きてゆきます。 ここでいう宝剣は刀剣の形式の話ではないので、剣だけでなく太刀も刀

        戸隠山御礼詣り登拝その2と、仕事の受け入れ方針変更について

          祈りの包丁

          近頃、「包丁も作れますか?」というお問合せを頂くことが多くなりました。 このお問合せ以前もたまにあり、それに対して以前は、「玉鋼製の包丁だとプレミア感があるのは分かるけれど、自分の役割ではないかな」と思っていたので、これまで製作しないできました。 ーーーーーーーー 私が最も得意とするのは、祈りやエネルギー面に特化した刀剣です。 それを思った時、ふと浮かんで来たことがあります。 それは、 「生命に感謝し供養して頂くという、"祈りの包丁"を製作する」 ということです。

          祈りの包丁

          刀剣奉納プロジェクト

          太刀【縁】と同様な企画を昨年から今年にかけて何度か開催しました。 このような企画をするに至った理由はいくつかあります。 中でも大きな理由の一つは、刀剣がその使命を果たし、持ち主となる方もまたその刀剣と共に使命を果たしてもらいたいと思いますが、通常の価格だと持ち主となる方も予算的に厳しいことが多いという現実があります。 そのため、その問題を解決して、刀剣とその持ち主となる方に使命を果たしてもらえればという意図がありました。 そのような意図で企画を数回実施して成果はあった

          刀剣奉納プロジェクト

          【不動心】

          【縁】の企画で明確になったものの一つが、ちょうど今日銘切り完了したこちらの剣の号です。 こちらの剣の号は【不動心(ふどうしん)】 この剣の中に、竜巻のように螺旋を描きながら屹立する不動の軸を感じました。 そして螺旋の中心のような不動の心を感じました。 不動の心(芯)であり、 不動明王の心(こころ)でもある。 そのように感じられたので、【不動心】という号になりました。 銘 〈表〉梵字(カーン) 不動心   〈裏〉令和甲辰 秀平

          【不動心】

          【縁】の行き先

          下記の記事の企画についてのご報告です。 昨日がこちらの企画の締め切りでした。 今回、こちらの企画では太刀【縁】の行き先は決まりませんでした。 ご応募いただきました皆様には御礼申し上げます。 ーーーーーーー 「縁の訪れは夏の夕の遠雷の如し」 一昨日ふと感じたメッセージです。 ーーーーーーー 太刀【縁】が今後どのような御縁を繋ぎ、 どのような道を歩んで行くのか。 それはまだ私の知るところではありませんが、 このタイミングでこの企画をしたからこそ 明確になったもの

          【縁】の行き先

          出雲と大和の調和の話

          出雲の話をもっと出すようにとの啓示がありましたので、少し書かせて頂きたいと思います。 昨年10月に執り行った剣【和雲(にぎくも)】の御靈入れに話は遡ります。 この御靈入れの少し前から、色々に示されるストーリーラインが繋がり、大筋の流れが分かりました。 ーーーーーーー 私自身、この【和雲】という名前を決めた時点では気付いていなかったのですが、 この名前は大和の"和"と出雲の"雲"で、大和と出雲の調和を示しているのです。 ーーーーーーー 現在では色々な情報が出てきてい

          出雲と大和の調和の話

          【縁】

          2年程前から春日の神様との御縁が深まり、奈良によく通うようになりました。 そして昨年5月に奈良で個展を開催しました。 そこで繋がった方との御縁から、今度は出雲国や伯耆国、そして大山との御縁がどんどんつながっていきました。 今年に入ってからは実際に3度訪れています。 そのような流れもある中で、今年の初め頃に鍛えた太刀があります。 この太刀を生み出す際に、まず初めにこの太刀に宿る御靈と対話する中で、 この太刀は出雲系のエネルギーで生み出すということが決まりました。 作

          物部神社巡礼備忘録

          7月14日 ここ最近何人かの方から物部神社の話を聞いていたので、物部神社に参拝しました。 御神陵にお詣りした際、歓迎された感はあったものの、すべきことがありませんでした。 基本、どういう祈りを捧げるにせよ、自分が今ここですべきことを託宣してから、それに則り執り行います。 巡礼先に、そのタイミングで行く必要が無かった場合は勿論何もせずに帰るだけで良いのですが、 ここまで歓迎されながら何もすべきことがないというのは違和感のある話です。 そこで、看板をよく見てみると、 近

          物部神社巡礼備忘録

          カンヌにて

          5月15日〜23日にフランスのカンヌにて、DPAラウンジというイベントで日ノ本文化財団の出展が行われました。 そこに私も刀鍛冶として剣と共に参加させて頂きました。 その会場では、希望する様々な方に剣を手に取って感じてもらうことができました。 日本の刀剣を間近で目にするのが初めてという方がほとんどでした。 それでも、刀剣にいかに御靈が宿っていて生きているのかをお話しすると、とても多くの人が何かを感じ取ってくれました。 中には、さらに深く剣とつながり、それぞれにとても奥深い感

          カンヌにて

          フランスへ

          少し時間が空きましたが、短刀【守破離】をお譲りする方は、締切日に無事に決まりました。 なぜこんなにご報告まで時間が空いたかと言いますと、 5月中旬から出張でフランスに行っていたからです。 なかなか予定が詰まっていたため、ご報告が遅くなりました。 フランスでの活動のご報告は、また改めてさせて頂きたいと思います。

          フランスへ

          【守破離(しゅはり)】

          私の転機となった短刀があります。 号は【守破離(しゅはり)】 ーーーーーーーーー 数年前の話です。 刀鍛冶になりたての頃の作風から、 オリジナリティを求めて色々と試行錯誤していました。 その中で、新しい発見をしながら、 少しはオリジナリティが感じられるようになったつもりでいました。 そんな時に研ぎ上がったのが、こちらの短刀です。 ーーーーーーーーー とある尊敬している職人さんとお話ししていて、 はたと気づいたのです。 自由さを求めているつもりで、 枠からは全

          【守破離(しゅはり)】

          ご応募ありがとうございました

          【花祭】の企画にご応募頂きました皆様、誠にありがとうございました。 【花祭】との対話の結果、行き先が決まりました。 刀剣が持ち主となる方のサポートをするということは、また、刀剣自身が天命を果たしていくことでもあり、【花祭】も喜んでおります。 御縁に感謝しております。

          ご応募ありがとうございました

          【花祭】

          昨年5月に奈良で個展を開催した際に、 桜井市にある長谷寺に参拝しました。 とても御縁を感じたので、朝、個展の開場前に 連日参拝して、朝のお勤めにも参加させて頂きました。 その時に、 「この短刀に幅広い腰樋を入れて その中に梵字を彫り、 そこから六観音の光を表すように 細い樋を六本(表三本、裏三本)入れる」 というインスピレーションを得ました。 ーーーーーーーー それからしばらくして、実際に腰樋(こしび)を掻いてから (樋を彫ることを「樋を掻く」と言います)、 この短刀

          【花祭】