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SES企業と長期契約を結ぶ際の注意点


はじめに

SES(システムエンジニアリングサービス)契約は、柔軟なエンジニアリングリソースを活用できる反面、契約に伴うリスクを慎重に評価する必要があります。特に長期契約を結ぶ際には、以下の点に注意することが重要です。

  • 指揮命令権: SES契約では、エンジニアへの指揮命令権はSES企業にあり、クライアント企業は直接指示を出すことができません。この制約を理解し、適切に運用することが重要です。

  • 偽装請負のリスク: SES契約が労働者派遣法に違反しないよう、契約内容の明確化と適切な運用が求められます。特に長期間にわたる契約では、法的なリスクを継続的に監視することが必要です。

  • 契約期間の管理: SES契約の多くは短期間で結ばれるため、プロジェクトのスケジュールを適切に管理し、契約期間中に目標を達成する体制を整えることが重要です。

  • エンジニアの選定: SES契約ではSES企業がエンジニアを選定するため、必ずしもクライアントの求めるスキルを持つ人材が配置されるわけではありません。そのため、事前にスキル要件を明確に伝えることが重要です。

  • コミュニケーションの強化: SESエンジニアとのコミュニケーションを積極的に行うことで、プロジェクトの進行状況を適切に把握し、円滑な進行を支えることができます。


SES契約の特徴

-準委任契約
SES契約は、準委任契約として結ばれ、エンジニアリングサービスを提供する契約形態です。労働力に対して報酬が支払われる一方で、成果物の完成は必須条件ではありません。

-成果物の責任
SES契約では、成果物そのものの内容は契約対象に含まれず、プロジェクトが途中であっても契約満期に達すれば報酬が支払われます。この特性により、プロジェクトの進行に応じた柔軟な契約が可能です。

-客先常駐
SES契約ではエンジニアがクライアント企業に常駐して作業を行うことが一般的です。このため、プロジェクトチームとの直接的な連携が可能になりますが、常駐に伴うコストや管理体制についても考慮する必要があります。

-指揮命令権
エンジニアへの指揮命令権はSES企業に帰属します。このため、クライアント企業がエンジニアに直接指示を出すことは契約違反に該当する可能性があります。

-契約期間
SES契約の多くは短期間で結ばれるため、プロジェクトのスケジュール管理が非常に重要です。長期契約を検討する際には、契約更新時の条件やリスクを見据えた計画が必要です。


SES契約のメリット

-スムーズなエンジニア確保
SES契約により、必要なタイミングでエンジニアを迅速に確保できます。特に短期間でのリソース調達が必要なプロジェクトに適しています。

-人材育成コスト削減
SESエンジニアは一般的に高いスキルを持つため、クライアント企業での教育や育成コストが不要です。このため、即戦力を求める企業にとって非常に魅力的な契約形態です。

-仕様変更への柔軟な対応
SES契約では成果物の完成を保証しないため、仕様変更にも柔軟に対応できます。これにより、プロジェクトの進行中に要件が変わる場合でも、エンジニアリングリソースを調整できます。

-客先常駐の利点
SESエンジニアがクライアント企業に常駐することで、プロジェクトチームとのコミュニケーションが容易になります。これにより、情報共有の効率化や問題解決の迅速化が期待できます。

-柔軟な人材活用
必要なスキルセットを持つエンジニアをピンポイントで確保できるため、プロジェクトの特性に合わせた柔軟な人材活用が可能です。


SES契約のデメリット

-契約終了のリスク
SES契約は期間が限定されているため、プロジェクトが遅延すると契約期間中にエンジニアが離脱する可能性があります。このリスクを軽減するため、契約更新時の条件を明確にしておくことが重要です。

-エンジニア選定の制限
SES企業がエンジニアを選定するため、必ずしもクライアントの求めるスキルを持つ人材が確保できるわけではありません。そのため、事前にスキル要件を明確にし、SES企業との調整を入念に行う必要があります。

-偽装請負のリスク
SES契約が労働者派遣法に違反するケースもあります。これを防ぐため、契約内容の明確化と運用管理を徹底し、法的なリスクを最小限に抑えることが求められます。

-指揮命令権の制約
クライアント企業が直接指揮命令を行えないため、エンジニアの業務遂行に影響が出る可能性があります。指揮命令権の制約を理解し、SES企業との連携を強化することが重要です。

-プロジェクト管理の必要性
契約期間内にプロジェクトを完了させるためには、スケジュール管理や進行状況の把握が欠かせません。プロジェクト管理体制の強化が求められます。


SES契約と他の契約形態の違い

-請負契約との違い
SES契約は成果物の完成を目的とせず、労働力の提供に焦点を当てています。一方、請負契約は特定の成果物の完成を目的とするため、契約の性質が大きく異なります。

-委任契約との違い
SES契約は、技術提供に特化した契約形態です。これに対し、委任契約は業務遂行の責任が重視されます。

-派遣契約との違い
SES契約では指揮命令権がSES企業にあり、派遣契約のようにクライアント企業が指揮命令を行う形態とは異なります。この違いを理解し、適切に契約を運用することが重要です。

-成果物の責任
SES契約では成果物の完成を保証しないため、クライアント企業はプロジェクト進行に注意を払う必要があります。

-常駐の可能性
SES契約ではエンジニアが客先常駐することが多いため、プロジェクト管理体制を強化する必要があります。


SESエンジニアの活用方法

-積極的なコミュニケーション
SESエンジニアと積極的にコミュニケーションを取ることで、プロジェクトの円滑な進行を図ることができます。特にプロジェクト初期段階では、期待値の共有が重要です。

-サポート体制の構築
SESエンジニアをサポートする体制を整えることで、業務効率を高め、トラブルの早期発見に繋げることができます。

-プロジェクトの明確化
SESエンジニアに対してプロジェクトの目的や期待を明確に伝えることで、エンジニアリングリソースを最大限に活用できます。

-フィードバックの提供
SESエンジニアに対して定期的にフィードバックを提供し、業務遂行の質を向上させることができます。フィードバックはポジティブなものだけでなく、改善点も具体的に伝えることが重要です。

-チームへの統合
SESエンジニアをプロジェクトチームの一員として統合し、協力体制を強化することで、プロジェクト全体のパフォーマンスを向上させることができます。

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