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台湾とのビジネス

とにかく優しくて親切

日本に近い国といえば、中国、韓国、台湾なのだが、
その中でも一番親日で、一番お互いにシンパシーを感じることができるのが台湾ではないだろうか。

最初に台湾を訪れた際、街の人達の何気ない優しさに、驚愕した覚えがある。
大きなキャリーケースをもち、台北駅の階段のところで、エスカレーターかエレベーターがないかと思ってキョロキョロしていたら、おばさまが、何も言わず、その空気から察したのか、キャリーケースをみて、何か台湾語で話し、「エレベーター」といいながら、ある方向を指差した。
お礼を言って、とりあえずその方向に向かうと、エレベーターが出てきた。

あと、西門町で、行きたい場所がわからず、スマホ片手にキョロキョロしていると、カップルが「Can I help you?」と声をかけ、スマホでその場所を示すと、一緒にそこまで連れて行ってくれた。


台北

日本でこんなことあるだろうか。
もちろん、向こうから尋ねてこられたら、応じるが、言葉もわからないであろう、外国人がキョロキョロしてるときに、こちらから「Can I help you?」ができるだろうか。

わたしは、10年くらい前、東京にきたときにJRの埼京線電車内で、「この電車●●駅にとまりますか?」ときいたら、2人くらいから「知らないです」と言われたことを思い出す。

そんなことも理由で台湾で何か仕事がしたいと思ったのだ。そして今に至る。

ビジネスはビジネスだ

では、ビジネスではどうか。
台湾人の優しさに感激してビジネスを始めてしまうと大きな痛手を食らう。

個人のパーソナリティがフレンドリーだからといって、ビジネスでも同じとは限らない。
例えば、日本はあまり自分を大きく見せることはしない。
しかし、私の個人的な印象では、比較的彼らはビッグマウスなことが多い。
これは、台湾が、とかではない。ほとんどの外国はそうだ。
特に中国、欧米は大きく言って受注をとってから、なんとかしようとする。(何とかできればよいが、だいたいはボロがでる)
よって、当初の予定とかなり異なった結果になる、ということもしばしば。このあたりは、人の良さに絆されることなく、ビジネスと割り切り接するべきだ。


中正紀念堂

台湾はリスクもある

また、今の台湾ドルはなかなか難しく、台湾ドルでの送金ができる銀行が少ない(楽天銀行は可)。ほぼ円での送金になるで、10,000台湾ドルを送金しようとしても、日本円での送金となり、その日の為替レートによって、多少なりとも誤差が生じる。
このあたり、日本がまだ台湾を国として認めていないことの証になっているような気がする。

あとは台湾有事に対するリスクヘッジだ。
ここは日本がどうすることもできないのだが、中国が何がしかの圧力を台湾にかけてくる可能性は高い。どうなるかわからない、それに対するリスクヘッジとしては、台湾でのビジネスをまるごと日本にもってくることができるようにしておくということだろう。
TSMCが熊本に巨大な工場を作るが、これもその一環といえるのではないか。
中国が台湾を攻め、すべての資産は中国のものだ、となったところで、ノウハウは日本にあるため、稼働の継続は可能だ。


台湾有事

それでも、それらをクリアにすれば、
台湾は近くて親切でビジネスがやりやすい場所だ。
今、この台湾と大きな契約を締結しようとしてる。
日本と台湾。
お互いに手をとりあって、東アジアをプロテクトし、リードしていけるようになることを願って。

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