NEXCHAIN 不動産IDワーキンググループ活動~ビジネスアイデア検討と国交省への課題整理~
こんにちは、NEXCHAINです。
NEXCHAINでは、会員企業同士が特定の事業分野について気軽に対話を重ね、ビジネス検討の糸口を見つけるための議論の場として、ワーキンググループ(以下、WG)を立ち上げています。
WGの概要はこちら:
この記事では、2023年8月に発足した不動産IDに関するWG活動についてご紹介します。
過去2回のWG活動の様子
第1回WG活動:
第2回WG活動:
12月15日に開催したWGでは、NEXCHAIN会員のうち、不動産ID官民連携協議会*に加盟し、且つ、不動産ID・建築BIM・PLATEAUの検討に携わる部署の皆様(5社6名)にお集りいただきました。
*:国土交通省が設置する協議会。不動産IDの社会実装を加速し、都市開発・まちづくりのスピードアップ、新たなサービス・産業の創出、地域政策の高度化等を目指すと共に、不動産IDのユースケース開発に向けたモデル事業を実施する。
今回は、不動産IDにより実現したい未来を描き、描いた未来を基に、国交省などに提言したい課題を検討することを目的とし、検討を行いました。(下図矢羽根の赤枠)
実現したい未来を描く
参加者の皆様に事前課題として検討いただいた、「不動産IDにより実現できると嬉しいこと」や「解決したい課題」について、不動産IDは「誰」の「どのような課題」を「どのように解決できるのか」という3つの観点に分解し、グループ間で共有しました。
続いて、上記3つの要素に分解した時に、出てきた登場人物の相関図を描きます。
例えば、「YouTube」に関する相関図をイメージしてみてください。
YouTubeの視聴者や配信企業だけでなく、配信したい願望のある「ストリートピアノ系YouTuber」がいます。彼らは集客できる場所が欲しいので、そのための場所を提供する「百貨店」など、様々なステークホルダを想像することができます。
今回は不動産IDに関する検討なので、家や建物を登場人物のひとつに位置づけることを意識し、相関図を描きました。
各テーブルで相関図を描いた後、検討内容を互いに共有し合いました。
偶然にも、両テーブルとも「空き家」をテーマに検討していましたが、纏め方や着眼点が全く異なる結果となり、大変興味深いアウトプットになりました。相互共有した感想として、「空き家情報を“知っている人“と“知りたい人“という切り口での整理が分かりやすい」、「同じテーマでも”人が生活を送る中で起こること”に着目していて面白い」などが飛び交い、お互いに新たな気づきがあったようですね。
その後は、各グループで検討した実現したい未来において、不動産IDが活躍しうる状況について考えました。
これまでのワークを振り返りながら、不動産IDがあるとどんな世界をつくることができるだろうか?という問いに対し、キャッチコピーと特徴を検討します。ここで大切なことは、キャッチ-な言葉を考えることではなく、「どんな世の中にしていきたいのか」を表す世界観を言語化することです。
各テーブルでのアウトプットは割愛しますが、両テーブルとも、不動産IDの実現により創り上げたい世界や価値について、明確に表現することが出来ました。
実現にあたっての課題を検討する
検討した世界観を実現するにあたって、最大の障壁となるもの(課題)を整理しました。これまでのワークでは、不動産IDの実現により創り上げたい未来に関するアイデアを描きました。このワークの目的は、検討したアイデアを実現するために、民間企業だけでは解消できない障壁があるのかを検討・整理し、必要に応じて国交省に相談するための情報整理を行うことです。
各自が考えた課題や障壁について、「課題の複雑度(国での対策が必要or民間企業で対応可能)」と「解決に要する時間(短期or中長期)」の2軸で整理しました。
ワークの結果、以下4つのカテゴリに関する課題を洗い出すことができました。
国として描くべきビジョンに関する課題
国民との合意形成や巻き込みに関する課題
企業が取り組むためのハードルに関する課題
国主導から民間主導にするための課題
最後に
参加者の皆様からの感想を、一部ご紹介します。
「キャッチコピーを作ることで、自分の中で疑問だったことが明確になった」
「違う会社の方との対話を通じ、新しい視点や考え方を学べた」
「不動産IDが人や企業を繋ぐキーとなる可能性を感じた」
今回は3時間という短い時間の中で、アイデア検討と国交省に相談する課題整理という2つのテーマを掲げて実施しましたが、皆さん非常に積極的に取り組んで下さり、その分持ち帰っていただけたものも多かったのではないかと思います。
今後も本WG活動は継続しますので、その様子をnoteにてご紹介していきます。
NEXCHAINの活動にご興味のある方は、下記までお問い合わせください。
・PLATEAU、Project-PLATEAUは国土交通省の登録商標です。