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ドイツ労働組合が「賃上げ要求」スト突入へ!公共交通機関のまひがイースター休暇を直撃

ドイツ銀行が経営難に陥る可能性があると巷で伝えられる中で、ドイツ国内では、27日(月曜日)から過去数十年で最大規模のストライキに備えていると、現地メディアが報じています。

動画はこちらからhttps://youtu.be/Zn3n5pb2xaY

前回は、フランス全土に広がる「年金改革」を巡っての大規模デモについてお伝えしましたが、お隣の国のドイツでは
「賃上げ」を求めて、おおもに輸送機関である、運輸サービスやその他の交通機関の労働者らが、月曜日から全面ストに
突入すると報じられました。

このストによって、月曜日以降、国が「麻痺」すること国民が備えているということです。

https://libertarianhub.com/2023/03/26/germany-braces-for-biggest-strike-in-decades-bild/

ドイツのメディアによると、ドイツ全土の公共交通機関が月曜日に停止し、8300万人の国民が「交通の混乱」に陥る可能性があると警告しました。
この数十年で、最大の全国的なストライキになると予想されており、このストは、国内の強力な労働組合によって組織されたものだということです。

ドイツ国鉄(Deutsche Bahn)の長距離列車サービスは、ストライキにより完全に停止すると同社のWEBサイトに表示されています。
地域の鉄道のサービスは大幅に縮小され、ドイツではSバーンと呼ばれる短距離の都市鉄道も運行されないと、ドイツ国鉄は付け加えたということです。

ドイツの7つの州(バーデン・ヴュルテンベルク、ヘッセン、ニーダーザクセン、ノルトライン・ヴェストファーレン、ザクセン、ラインラント・プファルツ、バイエルンの一部)では、地元の交通労働者もストに参加し、すべてのバス、電車、トラムが停止することになると、ドイツのStern誌は伝えています。

ドイツの空港協会であるADVは、このストライキにより、月曜日に約38万人の旅行者が飛行機に乗れなくなるとすでに予測しています。これは、ニーダーザクセン州とブレーメン市で月曜日から始まるドイツの「イースター休暇」を前にしたものです。

ドイツメディアは、高速道路でも「交通機能の混乱」があると警告し、月曜日から計画されているストライキを「過去31年間で最悪のストライキ」と呼びました。

また同メディアは、このストライキを「国のインフラを提供する企業に対する宣戦布告だ!」と表現しています。

ドイツの公共サービス労働組合(Verdi)は、約250万人の公務員に対し、10.5%の賃上げ、ただし500ユーロを下回らないことを求めてい流ということです。

鉄道・運輸の労働組合(EVG)は、12%の賃上げを要求していますが、650ユーロを下回ることはない。
労働組合によると、これらの危機の原因は、インフレと商品価格の上昇にあると主張しています。

ドイツ公共サービスの労組のフランク・ヴェルネケ代表は、物価上昇の影響をうまく乗り切るためには、低・中所得の職員にとって「十分に高い」最低賃金が必要だとメディアに語ったということです。

「低・中所得者の職員たちは、インフレの影響を最も強く受けています。誰もが冷蔵庫をいっぱいにしなければなりません。
電気やガスと同様に、食品価格も急上昇していて生活が苦しいのです」と、組合代表は主張しています。

ドイツは、他のEU諸国とともに、昨年、EUがロシアのエネルギー供給への依存を徐々に減らしていくことに着手したため、経済的困難に直面しました。

EUは、ロシアのパイプライン・ガスの輸入を禁止しませんでしたが、ウクライナ紛争へのロシア制裁と、ノルド・ストリーム・ガスパイプラインの破壊行為によって、ドイツへのガス供給は大幅に減少しました。

今年3月初め、Ifo経済研究所は、ドイツが今年、2023年には、深刻なリセッション「景気後退」に直面する可能性があると警告しています。

イースター休暇を迎える週に、交通機関が全面スト、となると、実家へ里帰りできなくなり、交通が大混乱に
陥るとも予想されています。

欧米のキリスト教徒たちは、イースター(復活祭)の休暇をまもなく迎える予定で、今年のイースターは4月9日ですが、
宗派によってイースターの日程は違うようで、ギリシャ正教は翌週。ロシア正教も翌週の16日だそうです。

フランスでは、いまだに抗議デモが続いている中で、SNS上には依然としてシュールな写真が投稿されていて、インフレと
低賃金に悩む欧米では、こうした光景が日常化していくのでしょうか。

ドイチェバンクも気になりますが、アメリカでも、C・Sというある金融機関が破綻間近ではないかとの情報が週末に駆け巡りました。

アメリカで8番目に大きな金融証券を取り扱う金融機関のCDF(クレジット・デフォルト・スワップ)が、
先週末に188%も急上昇し、もはや自力で経営危機を乗り切ることは困難ではないか、と投資家筋の間で動揺が広がっています。

・シリコンバレー銀行は2000億ドル。
・ドイチェバンクは1.4兆ドル
・C・Sは7兆ドルという巨額資金を運用

実際には、明日、月曜日にならないと詳細はわかりませんが、一つだけ言えることがあります。それは、
「市場は嘘をつかない」ということ。

もし、アメリカで7兆ドルもの顧客資産を有する、C・Sが経営破綻したら、他に類を見ない規模の倒産になると
投資家筋が戦々恐々としていると言います。

欧州で広がるデモやストライキ、アメリカ発の金融危機、私たちが知らされないところで、
何やら不穏な動きに向けた足音が聞こえ始めているかのように思えてなりません。

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