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映画は小説を超えるか?羊と鋼の森、を観て。

3週間くらい前に「羊と鋼の森」を観た。

タイトルには小説、と書いたけど、実は小説は読んでいない。書店でよく文庫本を見かけたけど、読んでない。

ただ、小説のような、美しい映画だった。2時間13分と長い映画だが、途中飽きることもなく、その寒くて澄んだ空気の美しい世界に、2時間ずっと夢中になることが出来た。

大ヒット小説、蜜蜂と遠雷、を去年読んだ。その時も思ったこと。

ずいぶん長い間、羨ましく思うことがある。何か、映画か、人との出会いか、はたまた両親の影響か、何か衝撃的?なきっかけがあり、その職業を目指す、というストーリーを持つ人生に、わたし(40)は憧れる。

なんちゃってwebデザイナーだが、わたし(40)は来月会社を辞める。

この少年(山崎賢人(26)、大好き(#^^#))は、高校も卒業間近で、学校に訪れたピアノの調律師との出会いに運命を感じ(?)、その後プロの調律師に就くことになる。

山田(40)は平凡な家庭に生まれて、特に自分としっかり対話することもなく今まで生きてきてしまって、本当に自分(もう40)は何をやりたいのか?なんて考えたこともなかった。だから、30代になって、OL以外にもし選択肢があったとしたら?と考えた時、動物園の飼育員とか、水族館の飼育員とか、楽しかったんだろうなぁ、って、思ったのを覚えている。

そして、この映画を観て、動物園の飼育員も目指せたのかな、と思った、あの淡い気持ちを思い出した。

ピアノの調律師。それってやっぱり、キッカケがないとね。

今の若い子たちの中で、きっと何人かは、「ピアノの調律師」という職業もあるんだぁ って思った学生って、いるはず。(少なくてもわたし(40)が若い時、ピアノの調律師、という職業は身近でなかった)そして、プロの調律師になってみたい、と本気で思う学生も出てくるんだろう。

そういう人生って、いいな。

人間て、いいな、人生っていいな、仕事って楽しいよね、芸術っていいな。人間に生まれて、やっぱり良かったな。 って思える静かで上質な映画だった。


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山田はむすた(41)
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