鍋好きとしては無視できない。西天満にある吟作の「牛鍋定食」
「暑い時こそ熱いものを食え」
子供の頃によく言われた気がします。誰に言われたのか覚えていませんが、親かな。たぶん。
当時は、「暑い時には冷たいもんが美味いに決まっとるがな」と、反発していたような気がしますが、冷たいものばかり摂取するとお腹がゆるくなりやすいですし、身体の中を冷やしすぎることが良くないことは数多の研究でも明らかになっていますからね。
なので、上記の言葉は概ね正しいのでしょう。
台風10号の影響で天候不順ではあるものの気温は依然として30℃以上と高い中、幼少期の教えを忠実に守ってやろうじゃないかと今回は身体が温まりそうなランチを所望しました。
身体が温まり、かつ美味しく食べられる食べ物の筆頭といえば、やはり「鍋」じゃないですか。
夏場だろうと関係なしに鍋を楽しめるくらいに鍋が好きなわけですが、6月ごろに西天満でランチ難民になりかけた際(下記の記事)に見つけた鍋好きとしては無視できない小鍋定食のお店のことを思い出しました。
それがこちらの「吟作」というお店。
佇まいからいって、名店の香りが漂っていますよね。しかも店頭のメニューは手書き。
「手書きメニューの店はだいたい美味い」の法則から言っても、メニューの内容から言っても、鍋好きとしては無視できないお店です。
以前は12時前ですでに満席でしたから今回は早めに到着。
11時半の開店すぐに入店すると、端の席におっさんが1人だけでした。
L字型のカウンタースタイルで、15席くらいあんのかな?意外と奥行きがある店内ですね。
席を詰めて座らないといけなかったので、おっさんの隣に陣取ります。
改めてメニューを見ると、「味噌鍋」、「カレー鍋」も気になる。生姜焼き定食もあるし。迷います。
しかも、チキン南蛮定食の文字も。店頭でも目立つ形で波線付きの黒板メニューで置かれてますから特別感がありますよ。
これはチキン南蛮好きとしては無視できないので心が揺らぎます。
しかし、初見参のお店ですし、なにより今日は鍋を食べる腹づもりで来ていますから、初志貫徹といきましょう。
注文は、スタンダードメニューっぽい「牛鍋定食」に。
あとは心して待つのみです。
あとから来店した人たちは生姜焼きを3つオーダーしていました。鍋屋が出す生姜焼きもやはり気になりますよね。
次に来る機会があれば、頼んでみたいなとか考えていると、牛鍋定食が到着。
おおお。
ビジュアル良い。
牛鍋感ある。
牛肉、玉ねぎ、ねぎ、豆腐、玉子、うどんも入っているのがうれしい。
非常に美味そうです。
小皿にとって、まずは出汁から。
優しい味わい。
じんわり来る美味さです。
こうも優しい味わいが口の中に広がると、自分がいま猛暑の中で牛鍋をつついていることを一瞬忘れてしまいますね。
肉もちょうどいいサイズ感です。
牛鍋の味もさることながら、特筆すべきはご飯。
ふっくら艶やかに炊き上げられており、お米が立っています。
鍋との相性も抜群。
なにより個人的にポイントが高かったのが、ご飯が提供されるタイミング。
通常はおかずが出来上がりそうなら、ご飯を先に用意するお店が多いじゃないですか。
もちろん、それは効率性などを重視した結果でしょうから、とやかく言うつもりはありません。
しかし、時折ですが、「ご飯用意するのが早すぎやん」と感じるお店もあるわけですよ。
早く用意されすぎると、ご飯が冷めるちゃうじゃないですか。そういうのが我慢ならないタイプでして、あったかご飯を楽しみたいんですよね。
その点、「吟作」さんは、おかずが手元に来てからご飯をよそっていただけるスタイルでした(満席時も同様かどうかは定かじゃない)。
つまり、ほかほかのご飯が手元に届くわけです。
細かい部分かもしれませんが、個人的には最高だなと思えるポイントでしたね。
そんなほかほかのご飯が手元にあるわけですから、お肉があれば当然こうですよ。
玉子もこう。
逆にこれ以外の正解があれば教えて欲しい。
ちなみに、無作法ですが、七味を少し加えた出汁をご飯にかけてお茶漬け風にして締めるという形も楽しませてもらいましたよ。
お腹も心も温まるランチで、満足できました。
もちろん、お店を出たあとは猛暑で爆汗に苦しんだことは言うまでもありません。
次は生姜焼きか、いや、味噌鍋もしくはカレー鍋も食べてみたい。
吟作
大阪府大阪市北区西天満5丁目15-18
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