ハンバーグ好きとしては無視できない。谷町六丁目にある「もなみ」の巨大ハンバーグ
1年前、谷六に「巨大なハンバーグを出す有名店がある」というハンバーグ好きとしては無視できない情報を耳にしてから、行きたいと思いながらも行けずにいたお店にやっとこさ伺うことができました。
そのお店というのが、谷町六丁目の空掘通商店街にある「洋食の店 もなみ」さん。
お店の外観からも地元で長年愛されているであろう雰囲気がビシバシ伝わってきます。
行列になっていることが多いという事前情報を掴んでいたので、11時半オープンと同時にお店に到着。
これなら余裕で入れるだろと思っていましたが、人気店の実力を舐めていました。
オープン時間で店内はすでに満席。そのうえ4人ほどお待ちの方もいらっしゃる。平日の昼なのに、すごい人気です。
「多少の待ち時間は覚悟せねばなるまい」と気を引き締めながら外で座って待っていると、食べ終わったお客さんが次々に出てきます。
えらい回転早いな。
どうやら回転率をあげるために、空いた席にどんどんお客さんを入れていくスタイルのようです。
1人で伺っていたぼくも「相席で悪いけど、どうぞ〜」と、前にいたお待ちの2人客より先にテーブル席へ通して頂けました。
席につきオーダーを済ませます。
今回は定番メニューぽい、ハンバーグと海老フライをチョイス。
洋食界のトップを走り続けるハンバーグと海老フライがついてこのお値段であれば、とてもお得でしょう。
ご飯は大盛りにもできるようですが、ここは無理せず並に。
注文を告げると、すぐにスープが到着しました。
ポタージュっぽいスープで、やさしい味わい。
二日酔いの胃腸に染みわたる。
スープを楽しみながらハンバーグの到着を待っていると、席が空いたカウンターへの移動を促されました。
カウンターに座ったおかげでマスターの調理風景がよく見えるようになったのですが、このマスターがただ者じゃなかった。
ハンバーグを焼きながら、ホールスタッフのおばちゃんたちに的確な指示を出してお店の回転率を維持し続けています。その姿は、まさに司令塔。
次々にお客が来店するのに待ちが少ないのは、司令塔の見事なディレクションのなせる業のようです。
回転率の高さに感心していたら、ご飯がきました。
並盛りとは思えぬ結構なボリュームに面食らっていると、いよいよお待ちかねのハンバーグが登場しました。
でかい。
「席を変わってもらったから、少しハンバーグ大きくしときましたんで」と言いながら持ってきてくれたおばちゃん。通常サイズを知らないので比較できませんが、うれしい心遣いです。
しかし、でかい。
でかすぎてサラダとエビフライがまったく見えない。
お箸を入れると、簡単にホロリと崩れるハンバーグ。
やわらかくジューシーなそれは甘めのソースとベストマッチ。ご飯のおかずとしての役割を完璧なまでに全うしています。米が進むったらありません。
この甘めのソースは味がしっかりしながらも、肉の魅力を殺さず、むしろ肉肉しいハンバーグをさっぱり、ペロリと食べさせる働きを見せています。
完全に好みの味のソース。美味い。
ハンバーグはレア目に焼かれており、多少そこで好みが分かれるかもしれませんが、飽きの来ない味なので、近所に住んでいたら結構な頻度で通ってしまうことでしょう。
エビフライは2尾。ハンバーグとは対をなす、プリっとした食感を楽しめます。レモンをかけてもよし、ハンバーグのソースをかけてもよしです。
食べている途中もマスターの司令塔ぶりは遺憾無く発揮されており、2人組の男性を分けてカウンターに座わらせた際には「お二人様、しばしのお別れ。しばしのお別れです。席が空いたらすぐにまた、ご一緒できますので」という小ボケをかます余裕ぶり。
忙しさの中で見せるユーモアもお店が長年愛されている所以なのでしょう。
食べ始めた際は、ご飯大盛でもよかったかなと思いましたが、ハンバーグのボリュームがすごいうえに、エビフライ2尾ということで食べ終えてみればお腹は十分に満ちました。
これで1000円はお値打ち価格ですよ。
谷六の「もなみ」のハンバーグ。マスターの司令塔ぶりと共に楽しんでみてください。