香水をつけてる人に「良い匂い!」は褒め言葉か?
その香りは君の実力じゃない、企業努力だ…
褒める側の心構えと、自慢する側の注意点についてです。
褒めるなら、その香りを選んだセンス
外に出ると、いい香りの女性(と男性)がいっぱいです。楽しい。
好みの香りとすれ違うと、「あ、この匂い良いな」と思わず意識と視線を持ってかれます。
ですが、どうでしょう。
香水の匂いは確かに好みだったとしても、それは香水そのものが優れているだけであり、本人を褒めていることにはならないのではないでしょうか。
本人の体臭、つまり皮脂の匂いそのものがジバンシィなら話は別ですが、そんなフレグランス人間は見たことがありません。
あなたが友人を家に招いたとき、
「この家、間取りがいい感じだね!」
と褒められても、全く嬉しくないでしょう。
家具の配置や、インテリアへのこだわりを褒めておくれよ…
香水をつけている人間を褒めることができるのは、その匂いが良いと判断したセンスです。
あとは、他人の嗅覚を邪魔しない程度に、1プッシュの分量を調整する、繊細なその指使いです。
香水の匂いを誇ってはいけない
香水をつける側のマインドについても触れます。
繰り返しになりますが、香水が生み出すのは、決して「いい匂いの人間」ではなく、「その香水の匂いがする人」でしかありません。
他人にいい匂いであると思われたいのなら、お風呂に入り、野菜など抗酸化作用の高い食品を多めに摂取することで、体臭対策をするべきです。
香水の匂いに対して、他人からの称賛があっても無意味です。
あなたを褒めているわけではないので、自慢するものでもない。
奴隷出身である古代ギリシャの哲学者エピクテトスも、自分のものではないものを長所を自慢してはいけないと警告しています。
おわりに
「褒める」という行為は諸刃の剣です。
本質的なものを褒めることができれば、きっと相手も喜ぶでしょう。
香水の匂いなど、企業努力を褒めても本人は嬉しくない。
(嬉しいと思ってしまう人もいるかもしれませんが…)
また、自慢という行為にも注意が必要です。自分の実力以外のものを誇っても、そこから得る称賛には意味がありません。ただの気休めです。
この考えに至ったため、5年前に購入した『ジバンシィ π AIR』が半分以上残っています。
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おわり