「生理的に無理」って簡単に言いすぎじゃない?
不快なもの全てに対して、
「生理的に無理」と言うべきではない。
苦手なものに対して、
「生理的に無理」があまりにも乱暴に使われているように見受けられます。
では、「生理的に無理」が該当するものと、
該当しないものには、どのような違いがあるのでしょうか?
真に生理的に無理なものとは?
生理的とは、「理屈ではなく本能的、肉体的であるさま。」を指します。
つまり「生理的に無理」とは、
自分の意志や理屈に関わらず、
身体的な反応が出てしまうほど嫌悪しているということです。
生理的に無理に当てはまる要素
今回、下記の要素を含んでいる事物が
「人間の本能的に不快であるもの」と仮定しました。
臭い
排泄物・吐瀉物
腐敗
菌・ウイルス
その他人の生命を脅かすもの
理屈など抜きに、受け付けられないもの。
思わず嫌気が表情に出てしまうもの。
そういったものは、本当の意味で「生理的に無理」です。
実例を考えていきます。
ゴキブリ
言わずと知れた昆虫界の王様です。
腐敗した生ゴミを食べているイメージがある
感染症を媒介している
家で見る昆虫の中でもサイズが大きく驚かされるため、人間へストレスを与える
生ゴミや廃棄物を食べているイメージがあるため、
ゴキブリは生理的に無理、と言っても良いと考えます。
感染症を高速で運び散らかす存在であることも、その判断理由の一つになります。
クチャラー
生理的に無理、と言われがちなイメージなクチャラーですが、
実際にどこが不快かを考えてみます。
咀嚼音が気になり味に集中できないこと
「噛んでる感」が強まり、噛み砕かれた料理の姿を想起させること
口内ですり潰された食事のビジュアルを、
聴覚という形で人間にイメージさせるため、不快なのだと予想します。
また、そのビジュアルは吐瀉物に近いものであるため、
生理的に無理、となります。
芸能人は吐瀉物以下か?
上述した通り、生理的に無理だというのは、
理屈な説明ができず、本能レベルで拒否したいという意志です。
「不快だな」と思う事物も、一部は言語化できるはずです。
そして、理屈で言語化できるのであれば、「生理的」ではなくなります。
「生理的に無理」の範囲から外れるものを考えます。
嫌いな芸能人
本来の意味から考えれば、流石に残酷すぎます。
人間を吐瀉物やウイルスと混同してはいけません。
発言が上から目線で、高圧的に感じる
ユーモアの感性が合わない
タメ口が気になって、番組の内容が入ってこない
「嫌い」には、言語化できていないだけで理由があるはずです。
その芸能人が感染症を媒介しつつ、這いつくばってあなたに高速で近づいてきた場合は、
生理的に無理と言ってよいでしょう。
言語化できるかが鍵
上記の意味合いで使用している人が多いイメージです。
言語化能力向上委員会のメンバーとしては、
感情を言葉へ変換することに対して、強めの関心があります。
言語化を意識することは、
自分の考えや思いを正確に伝えられる
もやもやした問題を的確に捉えることができる
説明能力が上がる
などのスキルの向上につながります。
生理的に無理、という言葉は便利すぎます。
濫用せず、可能な限り言語化する人生をともに歩みましょう。
終わり
余談
「人間として受け付けない」
「友達にはなれなさそう」
他に考えられる使用例はこんな感じでしょうか。
いずれにせよ、「物理的な距離を置きたいもの」と同義ですね。
本能的に避けたいもの
↓
物理的に距離を置きたいもの
↓
単純に気に入らないもの
のような形で意味合いが変化していったのかな…
かなり強い言葉なので、
むやみに使わないほうが良さそうですね。