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1.どのように距離を測るか

 このマガジンでは、マシンビジョンなどで使う、行列計算を使った三角測量の計算過程を説明します。自分も勉強しながらなので不備があれば指摘いただけると助かります。
 ネットで出てくる解説資料は、かなり線形代数や三角測量について理解しているか講義で解説する前提の作りになっており自分のような入門者にはハードルが高くなっています。
 自分と同じように高いハードルを前に挫けそうになっている技術者に向けて、導入から最終式までの導出過程を丁寧に解説することが方針です。
 まず、行列計算に入る前段階として基本的な距離の測り方についておさらいしておきます。

距離とは

 数学的に2点間の距離をどのように求めると良いでしょうか。短い距離ならば定規やメジャーで測ることが可能ですが、対象まで手が届かないケースはどうすればよいでしょうか。ここで数学的に距離とは何か考えてみます。
 ある座標系上にあるp1とp2間の距離は、2点間を結ぶベクトルxの長さ(大きさ)を求めることと同じです。式で表すと次式のようになります。

$$
\bm{x} = \bm{p_2}-\bm{p_1}\\
距離値=\bm{|x|}
$$

つまりある基準となる点の座標と、対象の座標が分かれば距離が求まるわけです。一般的に観測者のいる位置(例えばカメラの主点)を原点(0,0,0)として対象までの距離を求めるので、対象の座標が分かれば距離が求まります。ただ、マシンビジョンでは3次元復元が目的なので、ベクトルを求めるまでで絶対値までは求めません。
 では、離れた位置にある対象の座標をどのように求めればよいでしょうか。いくつか求め方はあるようですがマシンビジョンでは三角測量がよく用いられます。次回は2次元での三角測量を使った距離計算について説明します。

 まだ記事を作成する要領が分かっておらず、分かり難い箇所もあるかと思います。不明点などあればコメントいただけると幸いです。どうぞ引き続きよろしくお付き合いください。


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