SLSのナイロンパーツを染色する
最近はエアガン用のカスタムパーツをDMMにナイロンで出力してもらって、それを染色したりする事が増えてきました。
そこで3Dプリントしたナイロン部品を染色するやり方とポイントをご紹介しようと思います。
使うのはSDNという染色剤です。
ダイロンマルチなどを使う方もいますね。
そもそもなぜ染色するのか
DMMに頼めばSLSナイロン(各種カラー)やMJFナイロン(黒のみ)については染色してくれるのですが.....
自分で染色するのにはいくつか理由があります。
①長手方向長さが100mmを超えると染色してくれない。
長い物や大きなものは未着色の白しかできません。
一番多いのはこれですね。
②好みの色が無い場合がある。
DMMでも色はそれなりにありますが、混ぜれば欲しい色が作れます。
③同一ロットでも色ムラがある。
写真のとおり、結構違います。
原理など
高温・酸性条件下でナイロン分子末端のアミノ基に対して染色剤分子が連結することで着色されるのだそうです。
高温・酸性条件をどのように作るかがポイントになります。
また、基本的に化学反応は10℃温度が上昇すると反応速度が大体の場合2倍になる、という法則があります。この法則を念頭に入れて染色をコントロールします。
染色に必要な物
①染色剤 SDN
好きな色を買いましょう。
②食器用洗剤(中性洗剤)
うちはキュキュットを使っています。JOYとかでもいいです。
オレンジオイル配合の物はNGです。シンプルなものを使いましょう。
③歯ブラシ
洗浄に使います。
口に入れないように専用の物を用意しましょう。
④適切な大きさの容器 ×2
溶液とパーツを入れるものと、洗浄に使うもの2つ必要です。
SDNの溶液とパーツを入れるものは専用の物を用意しましょう。
SDNの溶液を再加熱する場合を考えるとステンレス鍋などがおすすめです。
※ステンレスは染色されませんが、アルミは染まります。
アルミ、ガラス製品は着色されてしまうので使用しない方が良いでしょうが、染まってもいいなら100均のアルミ鍋なども使用可能です。
また、容器が不要に大きすぎると必要な染色液の量が多くなってしまいます。部品を投入してから染色液の不足が発覚すると悲惨です。ちょうどいい容器を使用しましょう。
Amazonでハンドル別売りの激安鍋を買うというのもアリです。(買いました)
今回紹介する方法の場合は2Lの水のペットボトルの上を切ったものを使いました。
⑤使い捨て箸など
部品をピックアップするのに使います。
食事用とは別に専用の物を用意しましょう。
簡単なやり方 ~実際にやってみよう~
ここから先は
¥ 500
記事をサポートしていただくと、一層のやる気と遊び心を発揮して新しい記事をすぐに書いたり、3Dプリントを購入してレビューしたりしちゃうかもしれません。