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もしも渋谷にオフィスビルがなかったら? 2030年における渋谷の未来像を探るプロジェクトがスタート

相次ぐ新興感染症により、企業のリモートワークが推進され、オフィスビルからのテナント撤退が続く2030年の渋谷。「オフィスビル」という存在は形骸化し、渋谷はハレとケのハレの場として機能する祝祭空間としての都市に変化していったとしたら……?

Night Design Labでは、2030年に向けた渋谷の街の課題とポテンシャルを探ることにチャレンジするリサーチプロジェクト「もしも渋谷にオフィスビルがなかったら?」を開始しました。渋谷スクランブルスクエアにある渋谷QWSというコワーキングスペース協力のもとプロジェクトを進めていきます。

プロジェクトの概要

アムステルダムのナイト・メイヤーを務めたミリク・ミラン氏は、「夜」がもつ3つの価値のひとつとして “ナイトソーシャライジング“を定義し、昼の肩書を忘れて交流を深める夜独特のコミュニティこそが重要だと提唱しています。そしてわたしたちは、“カルチャー感“のある商業施設や駅前に並ぶ商業施設ではなく、あらゆるジャンルの人が意識せずに集う個人の経営するコアなバーやクラブ、狭いアートギャラリーといったストリートでこそソーシャライジングは起き、新たなる文化が生まれ、それが都市の価値として還元されていくのではないかと考えています。

ナイトカルチャーや感性からの場所の検索といった領域で活動し、20代を渋谷で過ごしているわたしたちが、渋谷の未来シナリオと現状の差異から向かうべきプロセスの導出を通じて、理想の渋谷の方向性を提言していきます。

渋谷の未来を共創する

「最近渋谷つまらないんだよな」という声がここ3年でよく聞かれるようになりました。その言葉は、変化についていけない高年世代だけでなく、むしろセンスの良い若者たちの口から発せられています。理由を考えると、今回の再開発にあるのではないかと思うのです。

過去の渋谷ビジネスシーンから比較すると、ダイバーシティの門戸は広がってきたように思います。ただ、僕たち若者たちにとって、インクルージョンとローカルオーセンシティの観点が損なわれていっているとも感じているのです。これは、ジェントリフィケーションによって社会階層分断がより見えるようになってきたからでしょうか。批判するだけではなく、代替策を見つけ出し、社会実装していくため、今回のプロジェクトを進めていきます。

プロジェクトの今後の動向については、Night Design Labにて引き続きレポートしていく予定です。

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