若者が造り変えた運河沿いの市場 古い市場-2@ラート・クラバン区
2022年7月16日
自ら「古い市場」を名乗っているが、元から市場だったのか。そんなことはないと、勝手に思っている。水上は涼しく、水が流れているので蚊が集まることはない、トイレも水洗で気持ちが良い。運河沿いにはおのずと家屋が建てられる。
そんな家が寄り添って集団生活が始まり、隣同士が助け合って生きていたのだと思う。「米を譲ってくれ。醤油を分けてくれ」という日本の昔話のような近所付き合いが、タイでも行われていたのではないだろうか。そのうち、右隣は米、左隣はナームプラー(魚醤)などと、蓄えが決まっていったのかも知れない。それぞれが後に店屋や商店に発展していった。
元々は集落だった市場が古くなり、若者が改装してカフェのような洒落た店を開いてみた。客を呼ぶということで似たような店が増え、「古い市場」と名乗る新しい市場に生まれ変わったのではないだろうか。
国の玄関口であるスワンナプーム空港にほど近い、バンコク最東端のラート・クラバン区に立つ古い市場。「タラート・ガオ・リム・ナーム・フアタケー」という、直訳すると「フアタケー(という場所にある)運河沿い旧市場」で、プラウェート・ブリーロム運河に沿って食堂やカフェが多く営業している。
コロナ禍の不景気から立ち直れていなのか、人も少なく静か。運河沿いで食事をしていると、チンチョック(ヤモリ)が食べたそうに様子を伺ってくる。