【特集】「熊本地震」被災日記(2)避難所生活で水・食糧の問題に直面
前震と本震を経て、避難所での生活が始まった。震災そのものを生きて乗り越えても、次に乗り越えなければならないのが、水や食糧といった物資の不足だ。
私たちが最初に直面した問題は飲料水だった。
市内ほとんどの地域が断水しており、スーパーやコンビニなどの飲料水は1回目の地震後にほとんど売り切れていた。
それからしばらくして、午前8時を過ぎた頃、区役所から一時的な食糧が届いた。
水を入れるだけで米が炊ける「アルファ米」だ。
私も調理を手伝うことになり、早速、学校の教室を借りて取りかかった。
乾燥した米に具材を入れ、均等になるようによく混ぜる。
これに水を8リットル注いで封をして待つだけ。
電気も火も必要ない優れものだ。
40分ほど待つと、おいしそうな五目ご飯が出来上がった。
一人ずつ配れるようにおにぎりにして、パックに詰めた。
9時過ぎから配り始めた時、私は教室に残って片づけをしていたのだが、配給があるという情報を聞きつけた人ですぐに長蛇の列ができたそうだ。
約200人分準備したが、あっという間になくなり、全員に配ることはできなかった。
配布担当の方は複雑な心境をこのように話していた。
「おにぎりがなくなった瞬間、並んでいる人の落胆した顔を見ると、俺は悲しくて逃げ出したくなったばい。こんなことなら俺はもうやりたくなか……。」
4月17日日曜日 支援物資が届く! でも「全員分は、ない」
私の自宅がある熊本市の北区は、市内でも比較的被害が小さかったようだ。
水道とガスが止まってしまったが、それ以外は大した被害はなかった。
しかし市内の小中学校や公共施設などには、家屋の損壊や家具が倒れるなどして自宅で生活できなくなった人たちで溢れていると聞き、避難所へ行って支援をすることにした。
この日、私が行った小学校には...
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