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スマートシティ~デジタルツインってなんだ?って方に概要をざっくり掴ませる記事

おはようございます、まさたかです。

今回はデジタルツインの概要をざっくりと掴みたい方向けに記事を書きました。

デジタルツインは現実世界の事象をシミュレーションすることなんですが、今回は都市を丸ごとば空間に作ってシミュレーションするぞ!って話です。

個人的にすごく興味のあるプロジェクトであり、かつ、その未来は確実に訪れるだろうと思ってもいます。なので、技術職の方はもちろん、投資家の人や起業家にも役に立てばうれしいな、とか思います。

都市のデジタルツインとは

上にも書いたようにデジタルツインとはシミュレーションです。特に現実のモノの状態をリアルタイムで受け取り、それによって現実のモノがどのような影響を受けるかを予測するシミュレーターのことです。

具体的に言うと?

たとえば、現実のあなたのモデルをバーチャル上に作ったとしましょう。そして、あなたの体のいたるところにセンサーを埋め込んでいて、そのデータはバーチャルのあなたとリアルタイムで連携しているとします。

あなたが手を挙げるとバーチャルのあなたも手を挙げます。
あなたがびっくりすると、バーチャルのあなたの心拍数は上がります。
あなたとバーチャルのあなたは常に同期しているのです。

このバーチャル上のあなたがデジタルツインです。

なんとなくイメージできたでしょうか?

では、デジタルツインを使うと何が便利になるのかを解説していきます。

デジタルツインって何がいいの?

デジタルツインってなんかおもしろいね。だけど、何の役に立つの?

こういう疑問はもっともです。

では、再度バーチャルのあなたに登場してもらい、どう役に立つのかを解説します。

あなた:筋トレ中をしている
バーチャルあなた:筋トレをして、常に体にかかる負荷をシミュレーションしている
あなた:負荷を挙げるため、もっと重いダンベルを持とうとする
バーチャルあなた:ダンベルの重さから体にかかる負荷をシミュレーションした結果、「ぎっくり腰」になると判断
あなた:バーチャルのあなたから「ぎっくり腰」になるとアラートを受け取る

(どうでしょうか?そろそろ「あなた」がゲシュタルト崩壊したと思います)

リアルタイムで現実の情報を受け取りシミュレーションしていることで、次に起こるリスクを予測してくれることも将来的に可能になるかもしれません。

リスクだけでなく、今のあなたの行動から次のアクションを予測し、先回りして予定を立ててくれるようなこともできるかもしれません。

このように現実のモノを表したデジタル上のモデルに、現実の情報を与えてリアルタイムにシュミレーションすることで精度高く、気づかなかったリスクに気づいたり、より効率的なアクションを選択できるようになります。

都市シミュレーション

今後いっそうIoT化が進み、あらゆるモノにセンサーが取り付けられて、あらゆるデータを取得できるようになると、デジタル上構築した都市がリアルの都市をまるごとシミュレーションできるような世の中がくるかもしれません。

まるごとというのは、地形、人や車などのあらゆる物流、人の密度、都市で発生しているあらゆるエネルギー消費、構造物の状態、温度湿度、日照状態、場所ごとの降水量…etcなどあらゆるデータです。

今後あらゆるデータが都市のシミュレーションに使われます。そうすることで、より効率的かつ効果的な都市設計が可能となります。

例えば

■柔軟に信号機のタイミングを調整し、都市の物流を向上させたり
■構造物の老朽化状態を把握して大きな事故を回避したり
■都市まるごとのメンテナンス周期をシミュレーションしたり
■バーチャル都市に市民がアクセスできれば、店の混雑状態が分かったり
■バーチャル都市の情報を開示すれば、市民が自らの都市設計に積極的になったり?
などの多くのメリットが考えられます。


既にシンガポールでは、デジタルツインとデータプラットフォームであるバーチャル・シンガポールを立ち上げ、国土に存在するものすべてを3D化し、本物そっくりのシンガポールをバーチャル上に構築するプロジェクトが2014年から始まっています。

すでにかなりバーチャル化が進んでいるようで、現在もバーチャル・シンガポールを活用したアプリケーションの開発など活発に行われているとのことです。ただ気密性の高い情報もあるとのことで、市民が自由にバーチャル・シンガポールの情報にアクセスできるようになるまでには、まだ時間がかかるようです。

2019年には日本でもシンガポールに遅れること5年、バーチャル・ジャパン構想が持ち上がっております。

そしてシンガポールはバーチャル化の先行事例となり、モデルとなったことで、世界中の各都市のバーチャル化をお手伝いするビジネスを始めています。

こう対比すると5年という時間の長さと、リスクをとって先行事例になる大切さがわかる気がします。

どんな技術がデジタルツインに関連しているか?

では、デジタルツインにはどんな技術が関連しているのかをざっくりと紹介していきます。

あまりに細かすぎるとここに書ききれないし、僕自身も把握できてないと思うので、ざっくり一覧でまとめてみました(笑)

まだまだたくさん関連技術があります。

これらの技術一つ一つが相互に関係しあい、かつ、1記事にまとめるには大きすぎるので、デジタルツインに関して調べる一つの指針にしてくださいm(__)m (粒度もバラバラです...)

・測量技術、センシング技術
 ⇒LiDARによって地形データを取得したり、ヒト・あらゆるモノの稼働状態を把握するセンシング技術。
・3Dモデリング技術
 ⇒データなどから3Dモデルを構築したり、3Dモデルを作成する技術やツール。LiDARからのデータを利用してモデリングするEsri社のArcGISなどがあります。個人で3Dオブジェクトを作るならBlendarなどが有名。
・コネクテッドカー、スマートカー
 ⇒インターネットにつながった車で、車同士の通信もある。車自体がスマホみたいに色んなアプリケーションを搭載し、ソフトウェアアップデートすることで、機能が向上・拡張されていく車。
・データ処理を担うコンピューター(クラウド)
 ⇒集められた大量のデータを処理するコンピューター。コンピューターを構成するCPU、GPU、メモリ等の各種パーツ。
・5G技術などの通信技術
 ⇒高速大容量の通信技術や広いエリアもしくはローカルエリアに特化した通信技術などさまざまあるので、それらを組み合わせたネットワークの構築が必要。
・AIなどを利用したデータ解析技術

今後、重要になると思う技術や新しく出てくると思うモノ・サービス(個人的な妄想・願望)


・個人のプライバシーを保護する技術
・人体埋め込み型のデバイス
・リアルタイムにフィードバックを受けて形を変えるような構造物
・VR/AR技術
・デジタルツインの都市を利用したようなSNS・広告
・デジタルツイン上の不動産業
・オートメーション化技術
 ⇒自動運転、無人店舗、ドローン、色んなロボットetc
・ほかにも色々ある...

バーチャル都市建設における課題

妄想も含めバーチャル都市のすごいところを紹介しましたが、バーチャル都市を発展させていくための課題はたくさんあります。一つは技術的な課題。もう一つは個人の心理的な課題だと思います。

技術的課題

・大量のデータを取得するセンサー類を維持し、メンテナンスすること
・自然災害などでデータに欠損が生じても、スマートシティへの被害を最小にする仕組み
・データの改ざんや不正アクセスを防ぐセキュリティ

心理的課題

・個人データを取得することを、プライバシーの観点から警戒する人もいること
・市民、ビルシステム業界、グリッド事業者、公共機関、法律家などのプレイヤーが情報を共有し、互いに利害を調整し合おうとする意志に依存すること

他にも課題を考え始めるときりがないですね。

プライバシーの観点から警戒する人も、スマートシティのアプリケーションのサービスが素晴らしかったり、なにか特典が付いていたりしたらデータを提供してくれるかもしれません。

最近だと、マイナポイントでマイナンバーカードを作る人が増えてるみたいだし。自分もその一人ですが(笑)

スマートシティの機密に近い組織の利益独占については、しっかり情報の透明化をする仕組みが必要になります。

課題もたくさんありますが、未来に想像を膨らませると、新しいビジネスアイデアにつながるかもしれないですね。がんばろっと(笑)

おわり

僕自身この記事を書くにあたって色々調べたんですが、知らないことがたくさんありました。今後も最新の技術やホットな技術についての記事を書いていくので、そこからどんな世界になっていくのか想像を膨らませて、世界の流れをつかんでください。少しでも見えない未来を予測する手伝いができたなら嬉しいです。

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