最後のトップリーグでわかった日本人が勘違いしている技術と言う概念
今シーズントップリーグに世界トップクラスの選手たちが来たってのは説明する必要もないと思いますが、ヨーロッパからも多くのプレーヤーが来て高い能力を見せてくれましたね。
元々ヨーロッパのラグビーには戦術がないなんで適当な事言ってる人も多かった印象がありますが、そんなわけないのですが最近はそんなことも言われなくなりましたが今シーズンの活躍で高い戦術理解と技術を持ってることが理解されたんじゃないでしょうか?
これを勘違いされてた理由やヨーロッパのチーム相手に日本が善戦出来る理由、さらにアイランダーズがワールドカップで結果を出せなくなった理由について仮説を立てたのでまずはそれから話ていきたいと思います。
ヨーロッパリーグは今シーズン松島がフランスリーグに挑戦したことで見る機会が増えたと思います。レベルの高さはどう感じたかはわかりませんが、試合数の多さと期間の長さは感じられたかと思います。1年のうち長い期間を試合しその間に代表の試合が入るような状態なので選手としては自分が常にベストに近いコンディションで試合をする為の準備が主な練習になってるんじゃないでしょうか?そして年間通してそのコンディション維持する為にはどちらかと言えばスピードやキレと言われるものを犠牲にしてでも体重を増やして、フィジカルコンタクトを重視して怪我をしない様にする事がもっとも重要になってくるんじゃないでしょうか?実際自分の感覚でもありますが18歳で高校卒業してから20歳までの2年で20キロ近く太り体のキレは落ちましたがコンタクトレベル自体は上がってただろうリーグでコンタクトに関しては楽にプレー出来たので体重の変動と言うのは大きな割合をしめると思います。ヨーロッパから来た選手達は実際にトップリーグにアジャストする為に体重を落とした選手も居たってのは何度かお伝えしていますね。
極端に言えばここにラグビーの根本的な違いがありますね。実際一試合体のキレを最高の状態でプレーをしようとすれば体重を落とす事も可能でしょう。しかしその状態で1年間長いリーグでプレーするのは不可能なんでしょう。トップリーグが各国の選手にレベルが高いと言われるのもそこで試合数がそこまで多くなくコンタクトの強度が少し低いものの適正な体重でプレー出来るためスピードやキレを確保出来る。すると一般的に言われる高い技術のプレーも生まれやすくなるので見た目的にも高いレベルを維持してる面も言えるでしょう。カーターのプレーが全盛期より良いって言ってた人が居たのもこの条件があてはまったのでそう見えたのもわからないでもない。極端に言えばトップリーグは短距離走でヨーロッパリーグはマラソンのようなものと言えるでしょう。でトップリーグを見て速いって言うなら当然で短距離走の連続の方がマラソンを走ってるよりは速いでしょ?って話になる。
テストマッチやワールドカップでヨーロッパ相手に日本代表が結果出やすいのもここでヨーロッパの選手たちは短距離走にアジャストしてないので短い期間での試合なら日本のトップリーグでプレーしてる選手の方が適正な体重等でプレー出来るというのは非常に大きな要素であると言えるんじゃないでしょうか?スーパーラグビーはその中間に位置してたとも言えますね。なのでワールドカップも南半球のチームが強いんじゃないか?とも考えれますね。姫野も太ってるように見えたのもある程度強度の高いリーグで安定する為だったんじゃないでしょうか?
そして今シーズンのトップリーグでは多くのヨーロッパのプレーヤーがキレのある技術の高いプレーを見せてくれましたが華麗なステップ等が勝利に繋がることだったでしょうか?
度々問題になる逆ヘッドタックル問題があります。タックルの技術として顔を膝の前に持ってきて蹴られる可能性のある逆ヘッドと言われる状態は危険でしょう。ただナイスタックルの多くが膝の前に頭を持ってきてないだけで逆ヘッドの状態に近い事も極端に言えばあります。頭が下がった状態で両足をそろえて低くタックルしようと飛び込んだ結果逆ヘッドになってしまっていますが、この条件とナイスタックルが表裏一体になってる面もあるでしょう。実際に怪我の防止や物理的に力を伝えやすい技術として分解して細かく技術を伝えることは可能でしょう。そしてその形を理解しておく事は非常に重要です。しかしその形で毎回タックルが出来るでしょうか?そしてその感覚は全員が同じものを共有できるのでしょうか?ということです。
実際には踏み込んでる意識でも飛び込んでるように見えるタックルもあればその逆もありますよね?技術とはそうなれば個人の気付きや発見でしかないとも言えるわけです。極端に言えばタックルの考え方は2つで相手に出来るだけ強い力でヒットする、相手を倒す。これを物理的な法則と個人の感覚で成立させる事が技術と言えますね。ならラグビーのようなスポーツの説明は適正な時間と場所にボールと人を送り込むスポーツとも言えます。ステップに優れた選手は確かに時間と空間をコントロールする能力には優れてると言えます。ただそんな難しい事をしなくても良い局面の方が多かったり時間を使いすぎるって弊害も起こるわけですね。
こういったラグビーの本質的な部分に基づいた基礎技術の高さを南半球の選手も見せてくれますが、ある意味でシーズンが長いためより無駄を省かなければならないと言った意味で効率的なプレーをヨーロッパの選手達は見せてくれた面はありますよね。これまでは見栄えの良いボールを持った時の能力が高い選手と呼んでたでしょうがそれだけではない高い技術も存在します。そしてその技術を身に着けるには自分の発見以外ない面があります。すごいステップの踏み方を知ることや良いキックのフォームを知ることが悪いわけではありませんが自分自身で気付き発見出来るようになること。そしてそれを応用していくことが日本ラグビーの技術の発展につながるんじゃないかな?と思っています。
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