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真っ白いパンツなんて売らないでほしい
とりあえず、下品な話で済ますつもりはない。
基本的に、なんでも考え過ぎてしまう。
自分で意識しているつもりはないが〝悪い方〟に重きを置いた思考になってしまっているようだ。
個人差とか、男女差とか、年齢差とか、細かいことは今回どうでもいい。
自慢じゃないが、毎日風呂にもトイレにも行く私だが、
〝 あっ 〟
そう思ったことなど、片手に収まる程度しかないと断言する。
仮に〝忘れたい思い出は自分という海の底に沈めている〟のだとしても、まぁ両手でなんとか収まるだろう。
ひとまず、今回書きたいことを先に書いておく。
どうして真っ白いパンツなんて売るんだ。
実は少し前、頼んでもいないのに妻がパンツを買ってきてくれた。
おそらくは世界でも名の知れたブランドの3枚セット。
「黒・グレー・白」が1枚ずつ。
なぜ世界的にGOを出す。
良かれと思って買ってきてくれたんだろうが、理解に苦しむ。
年甲斐もなく派手なパンツばかり履く事への当てつけか?
「ちょっ。白は履けませんて。」
言いそうになったがやめた。
さすがに善意を踏みにじるような真似はできない。
個人的には、不思議で仕方ない。
このご時世に誰が買ってんの?どういう心理で?
「特集!白いパンツを履くのはこんな人!」
めっちゃ知りたいのに、ググった所でかすりもしない。
◇ 真っ白=清潔
◇ 真っ白=清楚
こんなイメージくらい僕にだって湧く。甘く見ないでいただきたい。
けど、「真っ白じゃなくなるリスク」とはどう向き合うのだ。
少し古い話をするが、昭和生まれの私にとって、ごく幼い頃の下着は、白いブリーフしかなかった。
少なくとも、我が家の男性陣とテレビの中ではそうだったし、それ以外の選択肢などなかったと、そう記憶している。
基本的に見せるものではないから染める必要がなかったと考えるが、実際のところどうなんだろう。
ともかく。
それらはその後、現代で言うところのスマホ的な爆裂進化の過程を辿る。
1990年頃だったろうか。
トランクスと呼ばれる四角くカラフルなパンツが登場。
「こりゃ楽チンだわ」そう思ったのを覚えているが、「楽チン」の“チン”は何を指しているのかも、ご存知の方がいれば教えてほしい。
約20年の歳月をかけて、素材は柔らかく、柄は豊富に、バリエーションは無限と言っても過言ではないほどになった。
ここで一応女性に聞きたいんだが、「やっぱり男は白いパンツじゃなきゃ」みたいな人っているのか?
好みなんて人それぞれだろうが、仮にいたとしたなら、多分仲良くなれない。
反面、男性目線で言うと、異性の「白いパンツ」は嫌いじゃなかったりする。矛盾だ。
いかんいかん。
今回は好きとか嫌いとかいう話ではない。
あくまで「色」の話だった。
もしかしたら御察しの通りで、こんな記事を書くくらいだ。
もちろん僕の身に何かが起きた。
ある日、ほんのちょっとの出来心から白を選んでしまった。
まぁ待て。
皆が期待するような展開にはまだならない。
平穏な1日を過ごしたあと、風呂上がりの僕は思った。
「考え過ぎだったかもな。意外とイケるもんだね。そりゃまぁね」
「心配事の90%は起こらないってどこかの自己啓発本にも書いてあった気がするけど、その通りかもな」
それでも、白を履く機会は決定的に少なかった。
考えるでも考えないでもなく、手はそれを自然と避けていた。
でも稀にふと、本当にふと手に取ってしまっていたんだ。
何も起きなかったから。
これがマズかった。人はいつでも慣れる。
100%じゃないという点に、もっと早く気がつくべきだった。
今思うとそれまでの状態は、漫才の“緊張と緩和”で言うところの「緩和」
平和だと思っていた日々は、ただの前触れだった。
なんだってそうだ。
「始まり」があるものにはいつだって「終わり」がある。
ある日、ついに皆の期待通りに、僕の臀部に緊張が走る。
〝 あっ 〟
断じて書かぬ。
約束は守る。
唐突で申し訳ないが、僕の職業は建築士でデザイナーだ。
トイレに関しても、まぁプロだろう。
皆さんはご存知だろうか。
基本的には白しかなさそうな便器だが、実はカラーバリエーションがそこそこある。
あるメーカーの一例だが、たとえばこんな感じ。
ただ、これと合わせてこういう情報もある。
“便器は白の方が、健康状態が把握しやすく、逆に色付きの便器だとこれが確認しにくくなってしまうかもしれません。”
ごもっともだよ!!
実際、白を選ぶ人が9割だとかどうとか。
黒ってのも最近ちょこちょこ目にするが、実際どうなんだろう。
僕は、今こそ声を大にしてこう言いたい。
「白色の役割は、便器だけに任せようぜ」 と。
少なくとも、
“健康状態の把握”
これをパンツに期待してるとするなら、きっと何かが決定的に間違っている。
オムツとかなら別だよ?
決して課題を混合してはいけない。
パンツは、色付きの方がいいに決まってる。
絶対そうだ。僕にとっても君にとっても。
ところが、ところがだ。
仮に色付きのパンツしか売らなくなったら、それはそれで人は恐らく怠けてしまう。
気付くべき事、反省すべき事に気づけなくなる可能性がある。
ただパンツの色が違うというだけで、事実は何一つ変わらないのだが、それによって救われたり助かったr......
俺は一体何を書いているんだ?
昨今の“マスク”に関しても似たような感情を抱いている気がしないでもないが、さきほど書いたように課題は分離するべきだし、今日はパンツの話だった。
気付けば、2000文字を超えてしまったが、その程度には憤りを感じている。
怒りの矛先は自分に向けるべきか、妻に向けるべきか、メーカーか、社会か、それとも時代か。
こんなに書いたのに何一つ分からない。
パンツひとつでこんなに悩んでしまう。
そう考えると、人生に悩むのなんて当然だ。
悩みが尽きないからといって悲観する必要などない気がする。
実は、今日は資格試験だ。
追い込みもせずにこんなに無駄な文章に時間を費やしてしまい、なかなかの後悔に苛まれてこそいるが、書かずにモヤモヤするよりは良かった気がする。
絶対に、受かってみせる。
そして、読んでくれて感謝する。
またこんなのを書きたくなった。
今日は黒いパンツで行く。