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月刊想造楽工vol.17/1月号「2022年の発見と抱負と道標について」
新年明けまして、おめでとうございます!
想造楽工班長、株式会社ニューモア代表のよりこです。
いやはや実に「あっ」とか言ってたら年が明けてしまいましたが、
みなさまにとって2022年はどんな年でしたでしょうか。
想造楽工はおかげさまで、今までになかった沢山の広がりが生まれた一年でした。
個人的には去年まで実質一人相撲だったニューモア社、メンバーが増えたことで「仕事納め」「仕事始め」なんてルールを守ったのも初めての経験でした。きちんと終わって休んで始まること、大事ですねえ。
そんなわけで仕事始め!いざ新年の意気込みを記してみたいと思います。
またなんだかんだと暑苦しい文章ですが、新春特別のエモ系ということで、よければお付き合いくださいね。
2022年の気付き①「ゆるさ」の極意
改めて、にゅるりと生きてきた自分にとって2022年は「そうだったのか!」の発見が沢山ありました。
特筆すべきはこの「ゆるさ」についての誤解。
今まで何かと「ゆるくやりましょ」と口に出してきたり、想造楽工のデザインもゆるさが特徴だと捉えていたのですが、
ゆるさって簡単じゃないんだと色々な場面で痛感した2022年でした。
正確には、ゆるさで仕事をするにはとても技術が要るということ。
人でもモノでも、肩の力が抜けた、自然体のゆるやかさは魅力的です。
でも対価をいただくお仕事として、内容でも働き方でも、締まりないふにゃけた甘さは失格です。その差は薄皮一枚のわずかなようでもあるし、トンカツのようにぶ厚くもある。
逆に言うとプレッシャーのかかる現場でもゆるく居られる人、もしくはあの人ゆるいなーと見えてもゴリゴリな仕事をしてる人たちは、確固たる技術の上で力みをコントロールしています。料理でもスポーツでも何でもそう、酔拳の如し。
想造楽工の制作においては、利用者さんたちの原画自体はこちらがコントロールできるものではありません。生まれたままのゆるやかな魅力を持つ原画たちをどうその後デザインの技で磨き、仕事として完成させるかがチャレンジで、障害福祉×デザインの協働チームと謳っている大事な点です。
この絶妙な「ゆるプロフェッショナル」の技を使いこなせるようになるぞ!ポイントは自分だけじゃなく、みんなで使いこなすことです。そこんところの挑戦を今年はうんと頑張ります!
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2022年の気付き②「道標」が必要だ
前述した「ゆるさ」が招いたことでもあるのですが、
これまでのニューモアは、目標や指標を言語化せずににゅるにゅるっとやってきました。
昨年まではとにかく目の前のお仕事に必死に向き合い、それはそれで必要な時期だったのですが、
言葉にせずとも共有し合える仲間がいることは素晴らしいけど、外の人にも自分たちが大事にしていることが伝わらなくては事業としてやっていく意味がないと気付き、
年末にようやく自分たちの道標=ビジョンとミッションなるものを作ってみました!
正直今までこういうことに、大義名分をかざしても行動が見合ってなかったらなぁ…とちょっと斜めから見ていたのです。が、
実際は逆で、その言葉たちを道標として動いていくべきなんだ、とこれまた考えの甘さに反省。
素晴らしいコーチとの出会いもあって、うんと考えて導いた理念がこちらです!
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突き詰めれば誰でも、ラブアンドピースな世界が良いに決まっている。その中で自分達としてどんな言葉を掲げるべきかとの問いにはすごーく悩みましたが、ふと会話に上がった「自然光が良いよね」という言葉にそれだ!とピンと来たのです。
同じ「光を当てる」ことでも、1箇所集中の強いスポットライトと、穏やかな陽の光とでは受け取る印象が全く異なります。
ニューモアは後者。やわらかな自然光が当たる場所が増えることが目指す情景です。
誰しも居る場所があって(物理的な場所と、コミュニティなどの属性的な居場所のどちらも含んでいます)、そこに光が差す状況を生み出したい。
でもなんというか、過度に強いスポットライトで「見て!」と言うのではなく、なんか明るくて良いよね、と感じるやわらかな光をつくりたい。
想造楽工で言うと、イラストレーターさん方だけでなく、クライアントの方も、デザインを目にしてくださるお客さん方も。各々が居る場所が照らされ、あたたかい気持ちになってほしいと思っています。
そのために自分たちがやることが、ミッションで綴っている「協働をデザインする」ということです。
デザインの任務は目に見える世界を整えることですが、我々がデザイン(設計)したいのはビジュアルそのものというより「協働」なんだ、というニュアンスも大きな気づきでした。
自分たちにとってのキーワードを導き出すことができて、すごく視界がクリアになりました。このビジョンミッションを、自分たちの確固たる道標として育てていきたいと思います。
2023年の目標は「目標をつくること」
そしてずばり、今年の抱負はこちらです。
再三ですがこれまでにゅるっとぬるっと生きてきたワタクシ、この「目標」というものをずっと避けてきました。(適当に健康とか継続とか言っては2月には忘れてきた人生…)
具体的な目標を決めてこなかったのはおそらく、達成できなかった時に言い訳をしたくないからって理由に過ぎなくて、
道標と同様、複数人で同じ方向を向いて進むには、目標は必要なんだと考えを改めました。個々の動き方にしてもそう。
チームには「言葉」が必要不可欠なんだということです。暗黙の了解で伝わると思い込みで突っ走る前に、きちんと言語化せねば。
事業としての具体的な目標はちょっぴり企業秘密として公表を控えますが(抽象的にはゆるプロフェッショナル!)、チームでじっくり話し合い、各々個人的な目標も書き合いました。
私はもちのろん、こんな色々言うからには有言実行せねば格好悪いぞ、と思ってのコチラです。
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あとがき
世の仕事人の方からしたら基本のキにもほどがあるぜ、とツッコミが入りそうですが…。
こういうキメゴトも含め、2022年はよくやく、大人の一歩を踏み出した感です。幾つになっても何らかの新人だけど、デビューって嬉しいこと。
ひとつひとつ丁寧に向きあうほかないし、そうした挑戦ができることに感謝して、2023年も一人でも多くの人に想造楽工を知ってもらうべく、精進したいと思います。
ところでお手伝いも3年目となった商業施設、八王子オクトーレさんの冬ビジュアルもできました。自然にそこに想造楽工のデザインが存在している状況、こうしたご縁が本当にありがたい。オクトーレさん、ハッピーウィンターセール実施中です!
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八王子オクトーレ
〒192-0083 東京都八王子市旭町9-1
https://www.hachioji-octore.com/
ではでは長くなりましたが、今年もみなさまにとって、健康とご多幸に満ちた良い年になりますように。
どうぞよろしくお願いします!
想造楽工班長 よりこ
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