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永遠の片想い
久しぶりに母の機嫌を損ねてしまいました。
私はただ自分の気持ちや考えを伝えただけです。喧嘩をふっかける気など毛頭ありませんでした。
母は自分を否定されたと感じたようです。
私の言い方が悪かったのでしょう。私の考えは自身の未熟さから来るものだと一歩引いて説明を加えましたが、怒りを鎮めることはできませんでした。
その後、母の部屋に謝罪に行きました。母は怒りや悔しさで感情がむき出しになっていました。赴くままに過去のエピソードから現在の状況までありとあらゆる不満を吐露してきました。私の発言がトリガーになってあらゆる怒りエピソードが噴出したようです。怒りの矛先は主に父でした。私はただただ黙って聴いていました。
聴いている最中に頭に浮かんだことは一つだけです。それは常日頃から思っていたこと、とはいえ、口に出すべきではないことです。結局今回も脳裏に浮かんだだけですが、頭から離れなくなったのでここで書きます。
「お母さんはなぜ私を生んだの?」
母の積年の思いをあれこれ聴くうちに私は確信してしまいました。薄々気づいてはいたけど、認めたくなかったことです。
母が私の気持ちや考えに興味がないこと
母にとって私は「持ち物」でしかないこと
私と母の間に信頼関係がないこと
そういったことを確信してしまいました。具体的なエピソードは書きませんが、簡単に言うと、母にとって私はお荷物でした。母の自己実現を阻害した邪魔者でした。
できれば私は母の邪魔などしたくなかったです。だって、母が大好きだから。
母を喜ばせたくて最高の持ち物になろうと頑張ってきましたが、それも無駄でした。彼女の本当の幸せは自己実現にあって、荷物を豪華にすることではありませんでした。豪華な荷物は自己実現欲が強い彼女にとっては嫉妬の対象でもありました。
「あんたなんかに私の気持ちが分かるはずがない」この一言はキツかったです。
私の想いは一生叶うことも報われることもないと悟りました。大事なものを失ったとき、殊に失恋したときに「胸にポッカリと穴があく」と表現されることがありますが、今まさにそのような感覚です。
このポッカリ感は不思議と懐かしさを覚えました。最後に感じたのはきっとあの時です。若かりし頃大好きな人にフラれたあの時です。私がどんなに縋りついても彼の意志は揺るがないと悟ったあの時です。過去のほろ苦い経験は懐かしさに変わり、今の私の痛みを緩和してくれているようです。
私と母の関係はこれからも続きます。失恋?は確定していますが、私が母を慕う気持ちは変わりません。最後まで母のことは見守っていこうと思います。より一層遠くから見守ろうと思います。
どうか彼女が心から幸せと思えますように。