【成長市場にも目を向けてみよう】グロース市場の雄 ビジョナルとフリーどんな企業で何を評価されているのか
■東証グロース市場
東京証券取引所は市場区分を見直し、2022年4月よりプライム、スタンダード、グロースの3つの市場区分がスタートした。このうちグロース市場は、従来の東証マザーズとJASDAQグロースを集約したものである。
グロース市場は、
①高い成長可能性を有する企業
②事業計画及びその進捗の適時・適切な開示が行われ、
一定の市場評価を得られる企業
③事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業
を対象としている。
実際には、比較的規模の小さいベンチャー企業などが参加し、ハイリスク・ハイリターンな投資対象が集まる市場となっている。区分再編時は466社(旧マザーズ上場429社、旧JASDAQグロース上場34社、外国企業3社)でスタートし、今日では550社(2023年10月6日現在)まで増えている。
グロース市場の新規上場基準では、流動性やガバナンスの基準はあるが、収益基盤や財政状態の基準はない。プライム市場やスタンダード市場の上場基準では、直近の利益額や純資産の最低限度額などが設定されている。グロース市場では赤字続きで利益が出ていない状態でも新規上場が可能である。