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俳句の遊歩道(`23/6)

『手の甲で 拭く涙あり 浅き春』雪岡久代

「手の甲で拭く涙」というのがうまい。

およそ涙を軽くコントロールするのが瞬きで流れる涙は指先で拭きとり、
間断なき涙は掌で拭い、それでも耐えきれない涙は手の甲で、となる。

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