ジェネラリストVSスペシャリストスペシャリストに活躍の場を与えない日本

スペシャリストの居心地が悪い
やりたいことができない日本

 スペシャリストに対してジェネラリストという言葉がある。企業で言えば研究者、技術者、技能者など開発、製造に携わるラインの従事者はスペシャリストであり、ジェネラリストは総務部や企画部、社長室など経営に携わるスタッフたちである。役所などもほぼ同様な組織になっている。就職や公務員の分類に用いられる用語では、総合職がジェネラリスト、専門職がスペシャリストである。

 社会全般では科学者や教師、医師、看護師、警察官、消防士などがスペシャリストである。スポーツマンや芸術家、小説家などもスペシャリストだろう。

 緊急事態が起こった時に頼りになるのはスペシャリストである。新型コロナが猛威を振るう中、重要なのはスペシャリストの高度な知識とスキルだからだ。

 頼りはワクチン、治療薬、そして病院での治療であり、治療は医師や看護師などのスペシャリストでないと行えない。専門知識と技術がなくてはダメなのである。スペシャリストは几帳面であり、手を抜かない。ワクチンや治療薬も医学、製薬のスペシャリストが開発、製造する。

 2011年の福島第一原発の事故の時なども、現場で対処できたのはスペシャリストだけである。今後いつかは起こる大地震や火山爆発などの場合も同様だ。水道、ガス、電気、道路などの社会インフラ維持や治安、消防、教育などを担当しているスペシャリストをエッセンシャルワーカーという。いざというときの頼みの綱は、彼らである。

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