米国株も暗号資産も、ついに大バブルが破裂する!ボーイング「ウェルチの呪い」、メタ、CNNのドロドロなぜ、大谷のエンジェルスは14連敗したか

「TINA」が崩れた 株価は半値になる!?

 2008年のリーマン危機を克服して以来、世界の株式市場は空前の大ブームを謳歌してきた。株は買えば必ず上がるもの、だから「TINA」(There Is No Alternative、株に代わるものなし)と言われた(ウォールストリートジャーナル=WSJ紙5月13日付)。しかし、その株の天下についに転換点が訪れた。行く手に立ちはだかるのは、米国の利上げ加速だ。

 議会証言に先立ち、FRB(連邦準備制度理事会)のジェイ・パウエル議長は「あなたは、あのポール・ボルガーの足跡をなぞるつもりか」と聞かれた。ボルガーは1980年代、「どんな犠牲を払っても」インフレを押さえ込むと宣言したインフレ・ファイターだ。

 パウエルが応じた。「質問への答えはイエスだ。歴史がそう記録することを希望する」。これで株価が下がらないはずはない。

 6月中旬、NYダウ平均株価が連日、700~1000ドル近い下げを繰り返し、優良株を網羅するS&P500は年初から2割ダウンした。2割下落は市場が調整局面に入り、景気そのものが不況転落の瀬戸際に来たことを示すシグナルだ。パウエルは心穏やかでない。断固、インフレ退治の覚悟を固めたとは言うものの、パウエルが払う「どんな犠牲」の中に、不況は含まれていないからだ。目指すのは、インフレを沈静させ、かつ不況は回避する軟着陸だ。そうは問屋が卸してくれるかどうか。

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