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【株式の所属が「電気機器」へと変わっても】日清紡って紡績会社じゃない?紡績って何?の時代 昔の名前で出ていても劇的変化、ただスピード感が欲しい


宮島清次郎と桜田武を輩出した企業
といっても紡績すら知らない若者もいる

 エサとなる川魚を求めて、岸辺で何時間も微動だにせず突っ立つ特異な生態から“動かない鳥”の異名を持つハシビロコウ。この怪鳥をモデルに「超スマート社会へ。/いま、必要な会社。」と訴える日清紡ホールディングス(以下、日清紡)のテレビCMをご覧になった向きも多いことだろう。ここ数年で急速に顕在化した若手人材の採用難を背景に、自社ブランド広告の発信に俄かに注力し始めた企業が多いが、日清紡は東日本大震災の翌2012年以来ほぼ連続して、若い世代をターゲットとした動物CMシリーズを続けてきた。実際、CMを流すのと流さないのとでは、メディアが実施する企業の認知度調査で同社のランキングが大きく上下するのだという。

 これは、日清紡という会社が典型的なBtoB企業である上に、「日米繊維摩擦」が連日、新聞の一面を賑わしたのも遥か昔のこととなるなど、紡績業が国内産業の主力の地位から転落して久しいことが関係している。Z世代に「ボーセキ」と言っても、糸へんの漢字を直ちに想起してはもらえないだろう。

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