なぜ今オスマン帝国のアルメニア人虐殺? 人権重視は分かるが、一体どこまで遡る?

🔸いまさら言われても、トルコも困る
    歴史検証は大切だが、外交をどう考える?

 バイデン米大統領は4月21日、第一次大戦中の1915年にオスマン帝国末期で起こった死者150万人ともいわれるアルメニア人大量殺害事件を「ジェノサイド=民族大量虐殺」と認定した。バイデン大統領は「これは非難するためのものではなく、二度と繰り返さないようにするためだ」と強調した。

 オスマン帝国の後継国家であるトルコ共和国は強く反発している。トルコは米国の同盟国で北大西洋条約機構(NATO)にも加盟。歴代の米大統領は過去40年にわたって「ジェノサイド」と呼ぶのを避けてきた。トランプ前大統領の在任中は、トルコのエルドアン大統領はその蜜月関係を基に強気な外交を展開した。内戦状態のシリアやリビアにもトルコ軍を派遣して緊張を高めている。

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