モンテーニュの言葉
自分を自分以上に見せる必要はない
あるがままの自分であれ
私は、座右の銘を問われると、プルタルクの言葉を借りることが多い。
「自ラ人間ニ過ギズト知リ給フガ故ニ、益々御身ハ神ト云フベキナリ」。
自分自身が一介の人間でしかないと知っているならば、ますますあなたは神に近い存在といえる、という意味に違いない。
私は、この言葉を関根秀雄譯「選・抄 モンテーニュ随想録」を読んで知った。そもそも、「これを読んでみたらどうだ」と奨めてくれたのは生涯一教師だった父である。数えてみるとかれこれ60年以上も前のことになる。