幻想だったのか、稲光の中に何か見出したのか 米露首脳会談、焦点の対中国はいかに
お互い満足げだった首脳会談
歴代大統領とは違うバイデンの世界観
先月号では、6月16日のスイス・ジュネーブでの米露首脳会談開催に向けての複雑な動きを紹介した。しかし、首脳会談そのものについては、原稿の締め切りに間に合わず、何も書けなかった。ということで、今回は米露会談で何が起きたのか考えてみたい。
プーチン氏とバイデン氏は、直接対話を含め、約3時間にわたり、意見交換を行った。会見後の2人の表情は柔らかく、お互いに満足げの表情だったとされる。
会談後の記者会見で、プーチン大統領は、「米大統領の信頼を獲得し、新しい(米露の)相互理解に達したのか?」と問われると「(文豪の)トルストイは人生に幸福はなく、あるのは稲光だけだ。(その稲妻の光を)大事にせよと語った」と説明し、「(今回)、私はその稲妻の光が閃いたのを見たと思う」と付け加えた。