高騰するレアメタルの代替素材として注目 空気電池、燃料電池用のAZUL触媒に挑む─AZUL Energy(アジュールエナジー)─

高性能で環境負荷が低い!
リチウムイオン電池を超える空気電池とは

 次世代電池として注目されているのが空気電池や燃料電池である。水素と酸素を反応させることで電気を発生させるのが燃料電池であり、その燃料電池の一種である空気電池は金属空気電池とも言われ、プラス極に空気中の酸素、マイナス極に金属を用いる電池のことだ。

 乾電池は日本で1887年に発明されてから様々な電源に活用されてきた。しかし、スマートフォンをはじめ電子デバイスが高度に発達した昨今では、電池に対して、さらに軽く薄く、長寿命で安全に使いたいという要望が寄せられるようになっている。

 例えば現在、電気自動車(EV)の動力源として使われているのはリチウムイオン電池だが、その容量は理論上限界があって、その限界にもはや近づきつつあるとされる。そこで期待されるのが空気電池や燃料電池などだ。

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