グローバリズムと感染症 共存のカギは科学的対処にあり

グローバリズムは感染症をもたらし
私たちは皆ジャングルの隣に住んでいる

 本連載では前回グローバリズムを取り上げたが、続編として今回は感染症との関係にスポットを当てよう。世界を覆う新型コロナウイルスのパンデミックが、グローバリズムの進展に対して立ちはだかっているかのようだ。

 感染症蔓延の要因は幾つかあるが、影響力はグローバリズムが最大かもしれない。ヒト、モノ、カネが国を超えて拡散し、同時にウイルスも国を超えて拡散した。いまや欧米も中国も、そして日本も含めて世界各国ほぼ例外なく新型コロナに苦しんでいる。

 グローバリズムが感染症を広めることは、歴史上で何度も繰り返されている。それはグローバリズムが、人口の増加や人の移動時間の短縮、都市の巨大化と、そこでの人口密度の高まりなどをもたらすからだ。これらは、そのまま感染症蔓延の要因である。しかも、これらはいずれも指数関数的に急激に進んだ。このため危機に際しての対応が困難で、間に合わなくなっている。

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