このまま日本文明は崩壊していくのか 無痛文明、「何となく不安」を乗り越えよ

かつて考えられなかったことが起きている

 この30年、日本社会の世相が大きく変わってしまった。これまでの日本文化、風習からでは考えられないような様相を呈している。日本の倫理、道徳とはかけ離れた日本人の行動が見られる。

 企業活動の中では、利益を上げるために偽装が横行している。神戸製鋼所では2017年にアルミニウム製品で顧客と約束した製品基準に外れた寸法の製品を作り、納入していたことが発覚。18年には三菱電機も鉄道車両用のゴム製品の検査不正が明らかになり、22年4月に同社は再び原子力発電や鉄道車両に使う変圧器の出荷検査のための安全性試験のデータの虚偽をした。

 18年9月にはSUBARUがブレーキや舵角などの検査不正を働いた。宇部興産でも90年代から2018年に渡り、ポリエチレン製品で品質データをねつ造していたとこが発覚した。こんなことが多くの日本企業で起こっている。かつて日本商品は世界市場で「良くて安く、もっとも信頼性の高いもの」と評価されていた。製品に懸ける真面目さはどこかに消えた。

ここから先は

4,979字
この記事のみ ¥ 200