ウクライナ情勢を巡るインドの対応に米は「失望」問われる「グローバル大国」としての役割

相次ぐ主要国の「インド詣で」
旗幟鮮明にしない態度に苛立つアメリカ

 ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まってから2カ月が経とうとしている。ウクライナ軍の粘り強い抵抗と米欧の軍事支援もあり、当初優勢と見られたロシア軍は首都キーウ制圧を諦めるなど、戦力の再配置と戦略の再検討を余儀なくされている。とはいえ、戦争がウクライナ東部・南部では激しい戦闘が続いており、民間人の殺害も報じられている。

 先行き不透明な中、当事国のロシアと対するアメリカの双方が、インドにアプローチを試みている。戦況を静かに注視する中国も外相をニューデリーに派遣。

ここから先は

2,288字
この記事のみ ¥ 200