📰僕が小さな地域新聞を立ち上げたわけ㉑ 起業した人間に付きまとう「偏見」 だが「100円のパン」にも魂がある

脱サラ、起業は気楽だって?
ある新聞社の役員経験者の一言

 「日本人にとってベンチャー企業はまだ異端。色目鏡で見られることもある。政府や自治体による創業支援内容は欧米と比べても劣らないのに・・・」。先日、県内で大規模な産業支援機関のトップにインタビューした際、こんな話を聞いた。

 2013年7月に起業して以来、地域経済紙「かながわ経済新聞」という、いわばベンチャー企業を立ち上げ、新聞の普及に奔走する僕は、このトップの言葉に心底同感していた。起業後の悪戦苦闘ぶりは、当連載でも何度も取り上げていたが、金銭面の苦労だけでなく、周囲からの「色目鏡」や「偏見」も経験してきたからだ。

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