尹錫悦よ、お前もか! 一体、誰を信じれば 身辺調査は必要だが、 ここまでやるのが韓国政治

女難の相から過去の発言まで
根掘り葉掘り、弱点を探せ

 「この世の中に道徳上“完全無欠”な人物はいないのか」-そんなため息まじりの声が今、韓国国内で飛び交う。「彼こそ我々が待望してきた政治家、指導者だ」と広範な人心の支持と期待を集めた野党陣営の次期大統領候補、尹錫悦ユンソクヨル前検察総長に対する声だ。

 尹はかねがね「私は決して権力者に迎合しない。ただ法と正義に殉じるのみだ」と公言。自身を検察のトップに任命した文在寅大統領に対してすら、文の“秘蔵っ子”曺國チョグック法相(当時)を巡る疑惑捜査に関し、「法と事実は曲げられない」と逮捕した。

 その後、尹は「大韓民国の憲法と民主主義を守るため、文政権の打倒を目指す」として、次期大統領への出馬を正式に表明した。これを最大の脅威ととらえた文政権および与党、革新・進歩陣営は、その後、徹底的に尹個人はもとよりファミリー、縁者らの“身体検査”を執拗に実施してきた。

ここから先は

2,039字
この記事のみ ¥ 200