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指宿 民泊の旅 (前編)

指宿にいい民泊を見つけたから1月の半ばに一緒に行こうと、次男に誘ってもらった。有難いことに経費は息子持ち、私たち夫婦にとっては、初めての民泊経験のため喜んで同行することにした。いよいよその日がやって来た。私たち6人は、車2台を連ねて指宿路へ出かけた。出発の前日は寒くて冬将軍到来かと思ったが、当日は風も無く心配するほどではなかった。

旅行程

午前10時 : 遅めの朝食
(2歳4ヶ月男児は、7時30分に朝食)

午前11時15分:我が家出発
(2歳児のために焼き芋を2個持参)途中ガソリンスタンドに寄り、息子の車にガソリン補給

午後1時: 『道の駅いぶすき』到着

『道の駅いぶすき』
新しく展望休憩所が出来ていた

まずは買い物をすることにした。
から芋団子(さつま芋に餅を練り混んで、きな粉をまぶした郷土菓子)の小豆餡入りを購入。そして黒糖芋かりんとう、蒸し卵も買った。
息子たちも、から芋チップ、蒸し卵、コロッケなどを買っていた。
その後、館内の2階レストラン『海音』で遅めの昼食を摂る。
2歳児はうどんセット、大人は海鮮丼、刺身定食、寿司定食などを食す。新鮮な魚で美味しかった、さすがは海の街。

「支払いは僕がするよ」と言って息子が立ち上がった。

満腹後は、道の駅いぶすきの広場を散歩しながら、みんなで穏やかな海を眺めた。

仲良くおさんぽ

2歳児が海を見て「うみだ!うみだ〜、きれいだ〜」と喜んでいた。
我が孫ながら、感性が豊かだと感心した。

「普段は風がある場所なんだけど、今日は風が無いな」と夫が言った。

「遠くに霞んで見えるのは、大隅半島なの?」と私が訊くと「さぁ〜どこでしょうね」と夫は悪戯っぽく笑った。どうやら当たっているようで、愚問だった。

遠くに霞む大隅半島


14時45分:『民泊なのはな』に到着

予定より15分早目の到着だったが、オーナーさんに入室を快く許可してもらった。小高い丘の一軒家で、庭でバーベキューもできるようになっていた。家の外観は普通の民家の佇まいで「ただいま」と思わず言ってしまいそうな雰囲気だった。

玄関に入ると、右側には女性の和服や和風の小物が飾ってあり、お洒落な民家だった。空気清浄機や体温測定器もしっかり設置してあった。

応接間からジャズが聞こえて素敵な歓迎を受けた。そこにはエレキギターが飾ってあり、ピアノも置かれていた。窓からは、海が直ぐ近くに見え開放感があった。

応接間からの眺め
ランドリールームからの眺め
ランドリールームの前にある庭

上3枚の写真は翌朝撮影
曇天で風強め


キッチン、浴室、応接間などの他にベッドルームが2室と書院造の8畳和室が2間続いていた。床の間には花嫁の打ち掛け、障子窓の棚には琴、違い棚には和風の置き物がライトアップされ飾ってあった。外国人が感激しそうな設えだと感じた。
こたつのある和室で休憩をしてから、次男家族が指宿名物の砂蒸し温泉『砂楽』へ出かけた。私と夫、4ヶ月の乳児(男児)の3人は、留守番をすることにした。

「私たちはいつでも行けるから、3人でゆっくりして来なさい」と私が言った。

東京出身の嫁は、殊更に楽しみにしているようだった。

夕食は、砂蒸し温泉の帰りに息子たちが、民泊のオーナーに教えてもらった『やきとりあっちゃん』で買って来ることになった。
もちろん、食材を買い込んで台所で調理ができるが「旅行だからゆっくりしましょう」と嫁が言ってくれた。

窓越しの満月
令和7年1月14日

薄暗くなってから息子たちが焼き鳥やおにぎりを沢山ぶら下げて帰って来た。こたつ天板に並べた焼き鳥は少し温かく、香ばしい香りが部屋に漂った。みんな食欲を唆られたようで、パクパク美味しそうに食べた。夫と息子は焼酎やビールを片手に満足気だった。

『たまには、こんなシンプルな夕食もいいものだ』と思った。

食事をしながら『砂楽』でのエピソードを聞いた。
2歳児は腰まで砂をかけられ座っていたが、そのうち横になり5分間だけ砂に蒸されたそうだ。2歳児の砂蒸し温泉デビューはお利口さんだったようだ。嫁も気持ちが良かったと喜んでいた。

もう一つの『砂楽』エピソードには驚いた。

「〇〇さんいらっしゃいますか」と言う声が聞こえて嫁が「はい」と言って振り向くと、知らないおじさんも振り向いた。
「私も〇〇です、〇〇県のご出身ですか」と彼女が慌てて言うと、そのおじさんは怪訝な顔をしていたそうだ。

嫁は「〇〇県にはその苗字がいっぱいあるんです」と私たちに教えてくれた。

「何代か遡ると親戚かも」と息子が言った。

ありふれた苗字ではないから、私も同感だった。今頃はそのおじさんも誰かと、この話で盛り上がっているかもしれないと、少し可笑しくなった。
             つづく

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RYOKO 満天の星
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