種を撒くひと
今年最後のレッスン。
途中で泣きたくなってしまった。
なんか、難しいなぁ、って。
先生のおっしゃることは、突き詰めれば「体の動きをよく観察して」に尽きるのだけど、理解力がないのもあるし、キャパが小さいのもあって、なんだかよくわからなくて。
言いたいことがあるような、ないような、ものすごく中途半端な気持ちのまま次の曲に移ったら案の定ボロボロで弾けなくて。
ほんとに泣くかと思った。
一瞬目の奥が熱くなったもん。
まあ、オトナなのでほんとに泣きはしませんけど。
情けなかったなぁ、丁寧に説明されても全然理解しない自分も、泣きそうになることも。
先生から難しいことを言われて、消化もできない、飲み込めもしない、というときは、とりあえず先生は種を撒いたんだな、と思うことにしている。
最近の知恵。
直ぐに双葉が顔を出すかもしれない。
花が咲くかもしれない。
忘れた頃に芽吹くかもしれないし、腐って何にもならないかもしれない。
でも、きっと将来に期待して、先生は種を撒いたんだろうな。
そう思って真面目に水やりをした。
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