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Photo by
bluedaisy
こどものための
レッスンに通い始めた最初のころ、先生が平吉毅州の「想い出」を聴かせてくださった。
とても美しい小品で、聴きながらセンチメンタルな気分になったことを覚えている。田舎の一本道の夕暮れ、友達と遊び足りないような、早く家に帰りたいような、遠い日の想い出。
情景がありありと浮かぶ演奏に、先生ってすごいなぁと思うと同時に、いつか絶対この曲を弾いてみたい、と密かに誓った。
今の自分よりもう少し上の実力で弾けそうな曲をよく検索するのだけど、初級~中級くらいの子供のための曲に佳品がとても多い。
グルリット 「辻音楽師」
チャイコフスキー 「古いフランスの歌」
シューマン 「あわれな孤児」
森山智宏 「悲しみの後に」
三善晃 「波のアラベスク」
子供のためのいずれの作品集にも、教育的な意味合いがある。
でもその旋律の美しさには技術以前の心を育む視点があり、素晴らしい音楽に触れたときの感動は、年齢も技術レベルもあまり関係ないように思う。「子供のための」と銘打たれた作品を子供だけのものにしておくのはもったいない。
と、同じようなことを先生も仰っていたし。
私はクラシック音楽(西洋音楽)を志向していて、いずれショパンやチャイコフスキーを弾けるようになりたいと思っているけれど、そこに至る道の途中に、こんなに素敵な作品がたくさん待っているのかと思うと、本当にワクワクする。
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