240428_ブラまりお@塚山古墳群
「ブラまりお」とは、隊員No.5のまりおさんが主催する吟行イベントです。季語戦隊・詠みレンジャーでは、主催者が独断と偏見で散歩コースを決めていきます。週末の朝の時間が多いです。今回はGWの前半に朝早くから集まりました。
7:30 栃木県総合運動公園の駐車場に集合
GWとは思えない暑さ。
季語は春から夏へ。
運動公園、古墳、庭園、暑さ、にぎわい、若松原神社などなど、いろんな切り口で詠えそうな感じです。
栃木県総合運動公園に集合。そこから、塚山古墳群へ。
ここには大きな1号古墳、西の2号古墳、南の3号古墳があります。
つつじの色で染まった大きな古墳は、もはや庭園。
その後、総合運動公園に戻り、若松原神社へ。
ファミリーランドの入り口にポツンとありました。
多ぁ望の作品
1. 赤き古墳、つつじに映える美しき
つつじで彩られた古墳らしからぬ古墳の美しさを詠みました。本日の課題である「連体形止め」を活用。
2. わた過ぎて、蝶と黄色の景色かな
タンポポのわたがずらっと並ぶ場所を観察してみたら、黄色いタンポポが一つだけ咲いてました。蝶も通り過ぎてしまうわたですが、きっとここには黄色で広がるタンポポと蝶で賑わってただろう景色を詠ってみました。
3. 庭園のつつじに見入れば古墳かな
再び古墳ネタ。古墳っぽくない飾られた庭園を詠いたかったので、気づいたら古墳だったという表現にしてみました。
さて3つの俳句をつくって満足してないのが我ら詠みレンジャーです。終了後に「ちょいたしカード」を引いてみました。ちょいたしカードについてはこちらで紹介しています。作った俳句に対して「問いかけ」のカードを引いて、俳句をブラッシュアップしていきます。
https://newhabits.blog.fc2.com/blog-entry-1824.html
4. 塚山の残花がつなぐランナバウト
ほんの少し残った桜が古墳の横にありました。長い歴史を歩んできたことと思います。一方、運動公園側を見れば国体のおかげで道路事情は国内でも最先端に整備され、信号を不要とする交差点「ランナバウト」がありました。そんな時代の移り変わりを桜が見てきた様子を詠ってみました。
5. 夏の朝、古墳が語る3つの時
ここ、塚山古墳群には塚山1号墳、2号墳、3号墳が隣接しています。それらを順に見てまわりました。5世紀後半に建立されたのが一番大きな1号墳、その後、2号、3号と時代は新しくなっているとのこと。3つの時代の移り変わりをカラッとした夏の朝に感じることができたのは、なんだか古墳に語られていたような錯覚に陥りました。
多ぁ望しか詠えないことはなんだろうか?と考えた時、集合時間よりも先に、自転車でぐるっと散策したことかと考えました。
6. 詠みレンジャー、一足先に神社観る
「季語戦隊 詠みレンジャー」の5名で始まったこの吟行シリーズ。隊員No.3の黄レンジャー、多ぁ望として先回りして神社を発見したことを詠ってみました。おかげで吟行のルートに加えてもらえました。
くるすてぃーぬさんによる講評
1. 赤き古墳、つつじに映える美しき
早速体言止めを使っていただいて素晴らしいです☆ 美しきが赤き古墳を修飾していて余韻がほしっかり伝わりました。
2. わた過ぎて、蝶と黄色の景色かな
季語は「蝶」で夏ですね~☆「わた」を蒲公英(たんぽぽ)の絮(わた)と詠みたいところを季重なりを避けて「わた」とした苦労が身に染みました~。蒲公英が咲いていたら蝶もきっと通りすぎずに振り向くだろうという多ぁ望の優しさが伺えて、白、黄色、赤など色とりどりの景色が情景に浮かんで良い句ですね。
3. 庭園のつつじに見入れば古墳かな
ホント、私たちが想像する古墳とは程遠い、インスタ映えするような色鮮やかな、まるで庭園のような古墳でしたよね~。つつじの美しさと古墳の意外な取り合わせが成功していると思いました~。
多ぁ望のちょい足しカード後の一句
4. 塚山の残花がつなぐランナバウト
いやぁ~、ちょい足しカードの威力と多ぁ望の俳人としての才能がみごとに化学反応おこしましたね~☆ 塚山と言い換えた表現と、「ランナバウト」という未知の言葉を残花という季語が美しくつなぎました☆ この句が本日イチオシです☆
5. 夏の朝、古墳が語る3つの時
これもちょい足しカードの威力☆数詞の”「3つ」の時”が具体的な表現になり句の格と個性を上げました
6. 詠みレンジャー、一足先に神社観る
多ぁ望~ オリジナリティばっちり~。いつも下見ありがとうございます♡