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ホラー映画よりも怖い現実


倫太郎は赤裸々に語った。
清子の体つき、そして何度も求めてくる恐怖。
もう車の中でホラー映画を見るよりももっと怖かった。

『も、もういいで、なんか気分悪なってきた』
『いや、それでな』と話しまくっていた。
そんな倫太郎を見て私は考えていた。
『なんかこいつ罪悪感あるんやな。』と。

『一回やったら、6回風俗行くようにしてるねん』
『なんやそれ!!!』

『自分の体も思考も全部クリアにしたいから』

『そんなあほな。体がそんなんでクリアになるわけないやろ!!』
と、本当に倫太郎のアホらしさにびっくりしていた。

『今度えっちゃんには知子さんに会ってもらいたいから!』
『もういいでこれ以上めんどくさいし、おばちゃんたちに会ったって何もできひんやろ?』
『いや、ちょっと会ってもらいたいねん』
と、いうことで今度は知子さんに会った。

知子さんは小柄でふくよかな感じの女性で、それでもおばちゃんには変わりなかった。
『ノエさんのお話はよく倫太郎くんから聞いてますよ』
『聞いてもロクな話ないから、な。倫太郎。』

知子さんと私は二人きりになった。
『私ね、あなたに嫉妬してるの。なんだか倫太郎くんとても頼りにしてるから』
『勘弁してください。兄弟みたいなもんです。なんでも話せるというか、暴露されてるというか、倫太郎大丈夫なんですか?なんか精神的にやばくなるんちゃうかって心配なんですよ』
『彼は大丈夫よ!!タフだもの!』

私はその時知子さんは大金を倫太郎からもらっていることを知っていた。
『このおばちゃんも相当やばいな』と考えていた。

『私ね、弁護士事務所を辞めて何処か海外行きたいって思ってるのよ!』

(心の中で私は、『それ倫太郎の金でな』と思っていた)

倫太郎にはやんわり言った。
『あんたほんまにズブズブになる前に、足洗えんのか?』
『俺はまだまだやりたいことあるから、これで稼げるんやったらどんどんやるで』

倫太郎はその後壮大な夢を描いた。
いや、夢ではなく現実に

『この女性たちのお金が夜のシャンパンで消えるんやったら、同じ金使って
女性も喜んで、社会貢献になって、国も繁栄するようなことやってやろうと思ってるんねん!!』

途方もないアホな夢を見ていた。

その二人の女が揉める前に。
#私の友だちの話#ホストから#とんでもない夢が#実現する

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