「NEXT GENERATION GOVERNMENT」のレビューなど①
静岡の田舎でコモンをさけぶユニット「ニューコモン商会」弟の中谷です。このneteではコモンの発掘・共有をテーマに、様々なコンテンツを紹介、感想など綴っていければと思います。
ということで記念すべき最初の紹介は元wiredの編集長、若林恵さん率いる黒鳥社より発行されている
「NEXT GENERATION GOVERNMENT」
であります。
レビューなど
まず前提として、我々は普段、様々な活動を通し、俗に言う「まちづくり」という行為をおこなっております。
また、不動産畑出身ということもあり、まちづくりといったらエリアリノベーション※的なイメージが強いのですが、それはまちづくりの要素の1/3でしかないのかな、と感じた訳です。
※エリアリノベーションとは:元上司のopenA/東京R不動産共同代表、馬場さんの言葉を借りるならば 「これまでのエリア形成は、「都市計画」という単語の下で行われる、行政主導のマスタープラン型の手法か、「まちづくり」という単語の下で行われる、助成金や市民の自発的な良心に依存した手法のいずれかによって行われてきた。しかし僕らは今、そのどちらでもない、新しいエリア形成の手法を発明しなければならない。リノベーションは単体の建築を再生することだが、それがあるエリアで同時多発的に起こることがある。アクティブな点は相互に共鳴し、ネットワークし、面展開を始める。それがいつしか増幅し、エリア全体の空気を変えていく。骨太で、着実で、しっかりとした経済活動が行われている。しかも、かっこいい街。そんな変化をドライブさせるためのデザイン、マネジメント、コミュニケーション、プロモーションなどがバランスよく存在する手法。僕はそれを「エリアリノベーション」と名付けることにした。 (https://www.realtokyoestate.co.jp/column.php?n=368)より抜粋
②もう1/3は、地域産業の創出(あるいは復活・持続)。なおこれは商店街の復活とはまた違う文脈。
③最後の1/3は、現在街のOSたる行政府(およびそのサービス)が今後の人口減&少子高齢化社会でガリガリに痩せ細っていくであろうタイミングで、その機能の一部を代替する、営利・非営利セクターによるシビックエコノミーの創出。
どれもやってかないといけないことではあるけども、特に③に関してはまだまだ民間の危機感は薄く「僕らがやることじゃないよね。」みたいな意識が強いのではと。
一方③(一部②にも被る)に関して、厳しい局面を乗り切る為の行政側のアプローチとしてはガバナンスイノベーション※が必須な訳ですが、その点、我が浜松市はデジスマ構想というプランを策定しており、内容見ると一通り攫ってあるし、実際アクションもしてる。うーん、もしかして浜松市ってとっても優秀なのでは?笑
※ガバナンスイノベーションとは:経産省によると、我が国は、AIやIoT、ビッグデータなど、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させるシステム(サイバー・フィジカルシステム)によって、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会を目指しています。その実現に向けて、革新的な技術の社会実装を進めるには、新たな技術がもたらす社会構造の変化を踏まえた、ガバナンスモデルの根本的な改革が必要であり、その改革のことを「ガバナンスイノベーション」と呼ぶわけです。経産省より、全102ページの気合いが入ったレポートがまとまっておりますので、詳細はこちらを参照下さいね。下手なビジネス書より読みごたえがあって面白いですよ。
となるとやはり我々民間側の突き上げが今後の鍵を握るが、先述とおり、おそらく大多数の市民は意識がついていってないし、何やってるかも知らないんじゃないかと思われます(勝手な推測です。かくいう私も追い切れてないので、万が一やる気が湧いたら各プロジェクトの見取図でも作ろうかな)。
であれば、ぼんやりとでも気づいたヤツがまずは動くことが大切なんですかね。
とりあえず②③共になんとなくやりたいことあるので、そのうちニューコモン商会で紹介できればと思います。
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