それぞれの役割
先日、知人の男性から「どうして女の人は色々なことに気づくのか?男にはない、第六感が働いているように感じる」という話をされました。
確かに、女性は周囲の状況を一瞬で察知し、気配りをしたり、異変を感じたりすることが多いようです。
ヒトが地球に生まれた時、男(オス)は狩りをし、家族を養い、女(メス)は子どもと他の仲間を守るという役目があり、そこから“男脳”と“女脳”の違いがあるという話を聞いたことがあります。
また別の日に、新聞で男性タレントが書いた育児の記事を読みました。その記事から伝わって来たことは、単なる“イクメン”ではなく“子育てをしている父親”という、真摯に子どもを受け止めている姿でした。
その記事は、子どもと真っすぐに向き合い、子どもの成長と共に生じる心配事に対しても“心配する幸せ”という表現をしており、子育てを通して自分と妻が成長している…という内容でした。
今、父親が子育てに参加するということが当たり前になりつつある反面、その父親の子育ての仕方にイライラしたり、反発を感じている母親がいるという話もよく聞きます。
その母親に意見を聞くとその父親に対して、「余計なことをする」とか「嫌なこと(便の時のおむつ替えなど)はしない」などなど…
母親がして欲しい通りにはやってくれない、子どもの状態が良い時や父親は自分が関わりたい時だけ関わる…などという、物足りなさがあるのではないかと思います。
確かに“イクメン”を語る父親の言葉を聞くと、「かわいくて仕方がない」「おもしろい」などと、「子どもにイライラしてしまう…」というようなネガティブなコメントはほとんどありません。
最近はイクメンブルーという言葉も出て来て、負担に感じている父親も増えているようですが・・その負担に感じていることは、子どもとの関わりよりも、子育てに費やす時間ややること(行動)への義務感から生じているように見えます。
一方、母親の言葉の多くは、「ついイライラしてしまう」「早く!と急かしてしまう」という日々の生活に余裕を作れず、焦りの言葉が多いように感じます。
女性は感情のエネルギーに敏感です。以前にも書きましたが、母親の感情体(感情のエネルギー)は子どもと繋がっているので、子どもを自分の所有物のように感じがちです。
ついイライラしたり、子どもに対しての“こうであるべき”という考えが強く、過保護になる傾向があるように思います。感情の反応がダイレクトに現れてしまうのでしょう。
父親は、母親よりも少しだけ子どもとの間に距離があるように思います。なので、子どもの一つひとつの行動に過度に反応することはなく、「かわいい」「おもしろい」と客観視しやすいのでしょう。
男性は感情を表現することに抵抗がある…とも言います。自分の感情を表に出すことによって“子どもとエネルギーが繋がってしまう”“自分と子どもが一緒になってしまう”ということが起こりにくいのだと思います。
人生の中で大切にしていることや関心事は、人それぞれ違います。
その自分の大切にしていることを現実化するために、
パワーで周りを動かす事が得意な人
理論武装が上手な人
人の意見を丸く治めるのが得意な人
場を和ませる人
など、その人が“大切にしていること(コミット)”によって特徴づけられ、あり方や行動として現れて来ます。
それが、現実社会でのそれぞれの役割となります。
父親の役割、母親の役割、先生の役割、保育者の役割、隣のおばさんの役割、近所の八百屋さんの役割…など、子どもに関わる大人それぞれの役割が現れている社会の中で、子どもが成長することが大切。
“何にコミットするのか”“どんな人になりたいのか”という子ども自身の探求の手助けとなるのです。
大人自身が“何にコミットするのか”“何にコミットしているのか”を知る為には、やはり自分を観察することが必要です。
夢中になれることは何か?
情熱を燃やしている事は何か?
これだけは譲れないというものは何か?
という自分の興味や関心を観てみてください。
日々の生活の中で、自分の行動を引き起こしている“何か”が自分のコミットです。
それを見つける事で、自分の役割を承認することに繋がり、周りの人との役割分担を受け入れられるようになるのではないでしょうか。
“地球環境を改善したい”というような大きなコミットでも、一人ひとりが自分の役割として少しずつ行動していったら、地球の環境を改善して行くパワフルな第一歩をみんなで踏み出せるのではないでしょうか。
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