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平和のエネルギー

私たちがつくり出したいのは、平和のエネルギーです。

「へいわってすてきだね」という、沖縄に住む6歳の子が書いた詩が元となった絵本があります。6歳の子どもが、「へいわってなんだろうってかんがえてみた」と平和について考えているのです。

「ああ、ぼくはへいわなときにうまれてよかったよ。このへいわがずっとつづいてほしい・・・」

この子は平和ということを肌で感じていることがわかります。真の平和を知っているのではないでしょうか。


子ども達は喧嘩をします。時には取っ組み合いになるほどの喧嘩になります。
以前こんなことがありました。2歳児と1歳児の男の子が、一本の棒をめぐって大げんか。お互いに服をつかみ合い、一本の棒を二人で離さず、「だ〜めぇ〜!!」と大きな声を出して…。すると、元々棒を持っていた子がポカッと相手の子を叩きました。叩かれた方が「うわぁ〜〜ん!!」と大声で泣き始めると、叩いた子も「うぇ〜〜ん!」と泣き出し、喧嘩はおしまい。

お互いに十分に泣いて、水を飲んで、落ち着いた時…叩いてしまった方の子が、「はい、いいよ」と言いながら、棒を差し出したのです。
叩かれた方は、「あは」と嬉しそうにニコニコしながら受け取り、帰りは手を繋いで帰りました。

喧嘩は、ネガティブなエネルギーのぶつかり合いです。
そのエネルギーが十分に出てしまえば、けろっとしてしまうものです。
子どもは喧嘩をしたり、泣いたり、大きな声を出しながら感情のエネルギーを外へ出していきます。
喧嘩の後に、ケロッとして仲良くなるのは、子どもには“今”があるからです。ネガティブなエネルギーが外に出てしまえば、それで終わりです。

喧嘩の原因なんて実は関係ありません。
そして、喧嘩の後の心地良さから、平和を体感していくのです。

もし、周りの大人が喧嘩を途中で止めて、泣いたり怒ったりすることを我慢させたり、その喧嘩の原因を追求したりしてしまうと、喧嘩のエネルギーが未消化となって、後々まで引きずってしまいます。
“子どもの為”“子どものせい”と言いながら、動揺や喧嘩は悪いという大人が持つネガティブなエネルギーから子どもに関わることで、子どもの感情を抑圧してしまうのです。

大人自身が「自分は今、どういうエネルギーを発しているのか?」を観ることが大切です。

問題が起きた時に、大人が発しているエネルギーがその場に影響を与えているということも少なくありません。
子どもが落ち着かない時、子どもが喧嘩になりやすい時、子どもが泣いてばかりいる時・・
子どもだけを観るのではなく、その瞬間の大人自身の状態も観てみましょう。

「不安なんだなぁ」
「動揺しているなぁ」
「大きな声にイライラしているなぁ」
「喧嘩が起きて欲しくないと思っているなぁ」
「子どもが怪我をすることを恐れているなぁ」
「喧嘩につられて自分も喧嘩腰になっているなぁ」
・・と、自分の感情や考え、それに伴う体の緊張や声の大きさなどに気づくでしょう。

大人自身が「その場の状態は自分が扱えるんだ。」と、冷静に対処することが大切です。
そして、その場が落ち着いた状態、心地良い状態になるまで、自分を観察し、自分を引っ張っていくのです。

先ほどの沖縄の6歳の子も、平和のエネルギーを感じて育っているのでしょう。

子ども達へ私たちが出来ること…それは、平和な世界を創ろうと立ち上がること、そして日常の中で、私たち自身が平和のエネルギーとして存在することなのではないでしょうか。

今、私たちにとって重要な問題の一つは、地球環境。
2015年、ローマ法王が「私たちの共通の家(地球)の保護について」という192ページにもおよぶ回勅を発表されました。それは、今すぐ地球を救う行動を取るように人類に呼びかけ、気候変動と世界の不平等の科学面と倫理面を一つにするという歴史的な発表でした。

地球という一つの惑星に住む私たち人間。
世界中の人や動物は一つの大きな家族なのです。
家族同士での殺し合いはいりません。
そして、国家間でのいがみ合い、探り合いも必要ありません。
今という困難な時代だからこそ、地球規模で考え、行動していく事が重要なのです。

今、人類という家族で、地球全体のすべての命を救うことに一丸となる必要があるのです。

※この記事は、以前書いたものを編集して掲載しています。

https://www.new-edulittletree.com

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