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「大丈夫」という存在

私は、保育や子育てのみならず、様々な職種の方の仕事上での相談や家庭内の相談を受ける*個人コンサルを行なっています。その中で、相談者が“自分らしく”生きていけるようにとサポートをしています。
以前1〜2年間、毎週1回電話でサポートしていた保育士さんがいました。その週にあった出来事やその時の状態を聴く中で、毎回彼女の成長が感じられ、サポートしている私には感動と喜びがありました。

ふと自分の伝えている言葉を思い起こしてみると、ただただ「大丈夫」を伝えているのでした。
何かやり方を教えている訳ではなく、何かの解決法を伝えている訳でもなく、ただ「大丈夫」という確信から言葉している私なのです。
その感覚は、彼女には乗り越える力があるということを、私はすでに知っている、そしてそこに立ち続けている・・というものです。
どんなに彼女自身が揺らごうとも、私は「大丈夫」の確信あるので、「大丈夫」だけが出て来るのです。

この「大丈夫」という言葉こそ、魔法のような言葉だと感じています。

様々な映画の台詞や歌詞の中にも「そのままで大丈夫」「It’s gonna be alright(なんとかなるさ、大丈夫)」「Everything’s gonna be alright(全てうまくいく、大丈夫)」という言葉が多く含まれています。

「大丈夫」という言葉には、パワーがあります。
自分の中に漠然とした“不安”が出て来たり、何か行動する時に“恐れ”が出て来た時、「大丈夫」という言葉で心が救われることがあります。
「不安・恐れがあっても大丈夫。」
「どんな自分であっても大丈夫。」
そんな風に人から言われたり、自分で自分に言い聞かせたりすることで、存在そのものを受け入れる・受け入れられる体験となります。

自分だけではありません。他人に対しても同じです。
「あの人はいつも仕事が遅くて・・」
「なんでこんなこともできないの!」
「この人は何度言っても同じ事をするんだから・・」
と、パートナーや子ども、同僚・上司など、生活や仕事で密接に関わっている人に対して、このような文句要求が出てくることもあるでしょう。
他人の出来ないこと・間違え・欠点を見つけることは簡単です。
でも相手を変えたり、直したりすることは、お互いの成長を止めてしまいます。

今の時代は、自分にも相手にも『大丈夫』なあり方でいるとき、共に育って行くことができるのです。

・「これはこうするんだよ。」と教えるよりも
 「これはどうしたらいいと思う?」とその人の考えを引き出す
  関わりに・・
・「何度も教えてるのになんで出来ないの?」という言葉を投げるより
 「大丈夫。もう一回やってみよう」という力づけの言葉に・・
・「なんでもっと早くできないの?」と問うより
 「どういう風にしているの?」と相手に寄り添う問いに・・

このように、「大丈夫」なあり方でいると、関わりに変化が生まれます。
これは、「大丈夫」と無理に思ったり言ったりすることではありません。
自分も相手も「どうであっても大丈夫だ」と、どんなことにも「大丈夫」という楽観的な確信が生まれてくるのです。

この「大丈夫」なあり方を実践するには、もうひとつ大切なポイントがあります。
それは、“自分の成長のために実践する”ということです。
私たちは「あなたのために・・」とか「子どものために・・」などと言うことが多々ありますが、それには相手を「コントロールしたい」「変えたい」「直したい」というエネルギーが混ざります。

相手(他人)を変えたり、直したりすることはできません。

でも、自分が成長することで、相手に影響を与えることはできるのです。「大丈夫だよ。思うようにやってごらん」
 と自然に言えたら・・
「今、怒ってるんだね。悔しいんだね。それを出しても大丈夫だよ。」
 と感情を丸ごと受けとめれたら・・
「失敗しちゃったのね。忘れちゃったのね。大丈夫、大丈夫」
 と失敗をも承認できたら・・
それは、大きな器になっている・成長している自分が手に入ったという証拠です。

自分の成長の実感が人生の喜びなのです。
大丈夫の確信を持って、一緒に成長していきましょう。
私たち一人ひとりが自分自身の内面の成長に取り組んで行くことが、
自分の周りの人へ、世界へ、地球の裏側へも・・影響を与えます。
こうして、人類みんなで進化の道を歩んでいるのです。

*個人コンサル について
一回単発でのサポートも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
定期的なサポートは、自分自身の成長にコミットがある方やこれから人材を育てる立場にある方にオススメです。

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