サンクトペテルブルクの逆説
サンクトペテルブルクの逆説(Sankt Petersburg Paradox)とは、不確実性下の意思決定における逆説の1つである。ドイツ語読みだと、サンクトペテルブルク。英語読みだと、セントピーターズバーグ。
期待価値仮説によれば、結果とその発生確率をそれぞれ足し合わせたものを期待価値とする。ここで、結果と発生確率は客観的で正確という仮定が置かれていることが重要。
客観的で正確な結果と発生確率はすべての人にとって同じなので、期待価値もすべての人にとって同価値となる。人は、期待価値を最大化するために、合理的に行動する。
17世紀半ば、サンクトペテルブルクの逆説で否定された。
まずコインを1回投げて、表が出たら200円、裏が出たらもう一度コインを投げる。
2回目で表が出たら400円、裏が出たらもう一度コインを投げる。・・・
期待金額は結果×確率の総和なので、
期待金額
=1/2×2+1/4×4+1/8×8+・・・=∞
となる。
効用価値仮説に基づき、人が合理的に行動するならば、全財産をこの賭けにつぎ込まなければならない。しかし、ほとんどの人は300円から400円程度しか賭けない。
この逆説を説明する仮説として、期待効用仮説が生まれた。
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